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2009.03.30

高松宮記念、結果とほぞかみ

 高松宮記念、結果は……本紙不的中(-_-;)
 1着―藤 田 13ローレルゲレイロ 単勝=7.6
 2着―上 村 04スリープレスナイト
 3着―北村友 02ソルジャーズソング

 枠連=7-2=7.3 馬連=13-04=17.5 馬単=44.1
 3連複=13-04-02=358.4 3連単=1911.4
 ワイド12=7.4 W13=56.9 W23=32.2

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 ほぞ噛み反省の弁

「親ガメこけたかあ~」と……高松宮記念終了後つぶやいた私(-_-;)。

 金曜までは◎にしようと思っていた04スリープレスナイトを○に落とし、福永07アーバンストリートを表ウラ合体の◎に抜擢。ところが、これがけちのつき始めでした。

 ◎アーバンストリートは中団のまま伸びを欠いて8着。これではどうしようもありません。
 逆にスリープレスナイトは6ヵ月休み明けもものかは、しっかり2着確保。

 アーバンストリートのマイナスポイントはGI初出走であること。
 古馬においてGI初参戦というのはやはり高くて厚い壁なのかもしれません。

 3番人気ビービーガルダンもGI初でなんと16着惨敗でした。
 2番人気ファリダットはGI実績NHKマイル5着の一度があるものの、中京競馬場が初出走――結果6着。

 15番人気で3着のソルジャーズソングもGI初参戦ですが、どうもこうした理屈は低人気に関しては関係なく、上位・中位人気の場合に問題視すべきマイナスポイントのようです。

 勝ったのは13ローレルゲレイロ。
 GI実績は朝日杯2着とNHKマイル2着がありました。どちらかと言うとマイル系の馬でしょう。
 しかも、いまだ3勝馬のままで2着が多く、今回は万年2着馬の汚名を返上してのGI戴冠でした。
 WBCの合い言葉――我慢してねばり強くやっていれば、そのうち夢が叶う――の典型でしょうか(^_^)。

 ある予想ブロクで「今年の中京は第一回開催6日間をやったせいで馬場が荒れている。しかし今開催は仮柵を除いたので内側が伸びる。だから、差し馬より先行馬がねらい目」とありました。
 これは的確な読みでローレルゲレイロは3角4角にかけて先頭。2着のスリープレスナイトも3角3番手と思った以上に先行していました。3着から5着までの3頭も9番手前後。4角の馬群では先行気味でした。追い込みタイプには厳しかったようです。

 単純な確率データ検討ではスリープレスナイト◎、ローレルゲレイロ8番手評価なので、馬連17.5倍が的中しました。スリープレスナイトは全8項目中6項目Aなんだから「本紙でも本命にできたなあ」と反省です(^.^)。

 また、惜しかったのは太郎予想。

 今年から各馬を人気・実力順に並べるだけでなく、上位人気のマイナスポイント、下位人気のプラスポイントを掲載するようにしました(メルマガ配信)。
 そして、フタケタ人気であってもプラス項目のある馬は流しの相手に追加しようと考えています。

 もう一度この総合順位表を掲載しますと(記号の前の数字は1~5着)
 なお[+?]はプラスポイントが見つからなかったということ
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[高松宮記念総合順位]
2A-04スリープレス…+GIスプS馬 確率超優秀-牝馬 6ヵ月休み明
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 B-16ビービーガル…+芝12[5322] 阪急杯1着-GI初
 C-08ファリダット…+阪急杯1番人気-中京初
 D-09キンシャサノ…+芝12[2221] 昨年高松宮記念2着 スプS
            2着-前走1人気10着
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1E-13ローレルゲレ…+GI朝日杯2着 NHKM2着-芝12[0112]?
 F-15アーバニティ…+芝12[2000] オーシャンS1着
 G-07アーバンスト…+芝12[6126] 中京[3022]シルク1着-GI初
---------------------------
 H-14ドラゴンファ…+芝14[2310]左回り[3300]-GI初、中京初
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 9-10ファイングレ…+芝12[4002] 昨年高松宮記念V馬-前走11着
410-05トウショウカ…+?
 11-17スプリングソ…+?
---------------------------
 12-06ウェスタンダ…+3走前京都芝12(2着)のタイム1079
513-01コスモベル……+芝12の1枠有利
 14-03アポロドルチ…+?
---------------------------
315-02ソルジャーズ…+芝12の1枠有利
 16-12ヘイローフジ…+?
--------------以下単勝万馬券
 17-18ジョイフルハ…+大外逃げ
 18-11アイルラヴァ…+?
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 高松宮記念では、Aスリープレスナイトが2着、Eローレルゲレイロ1着ですから、馬連17.5倍の的中です。
 太郎は無条件にAを軸とします。後は2番手3番手探しですが、GI実績にこだわるなら、BCDからはDキンシャサノキセキ、EFGからはEローレルゲレイロが連対候補でしょう。あとは3番手候補。

 私はGI実績にこだわって9位のファイングレインを取り上げましたが、ひそかに(^.^)12位ウェスタンベルと13位のコスモベルにも流したのです。芝12で1枠有利は定石です。

 だから、ゴール前100メートル――01コスモベルが3番手にすべりこみそうになったときは「コスモベル! 差せえっ!」と叫んでしまいました(というのはある別事情で01-04-13の3連複馬券を持っていたからです)。
 それがコスモベルは02ソルジャーズソングと05トウショウカレッジに差されてしまい「がっくし」の結末となりました(T_T)。

 しかし、この順位表。15位の02ソルジャーズソングのところにもしっかり1枠有利のプラスポイントを書いていました。

 この3連複馬券が358倍ですから「低人気のプラスポイント馬に流す馬券を構築する」のも面白そうです。
 今後はしっかり検討して低人気馬を抜擢したいと思います(^_^)。

 ○ 親ガメがこけては話にならないが 太郎の買い目は期待が持てる(^.^)

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。(御影祐)

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2009.03.28

高松宮記念、直前予想

 今年も早3月末……競馬収支はいかがでしょうか。
 今年の負けがすでに?十万の御影祐です(^_^;)。
 しかし、桜の便りとともにいよいよ春GI真っ盛りを迎えようとしています。

 その前に野球のワールドカップ――WBCで日本チームが宿敵韓国を破って二連覇を達成するという嬉しい知らせも届きました。
 私はほとんどの試合をテレビ観戦したので、一喜一憂「な~にやっとんじゃあ!」「よっしゃあ!」の日々でした(^.^)。

 もっとも、私の周辺では「日本が優勝するかどうか」の賭けで、一人も日本優勝に賭ける者が出なかったので、賭けそのものが成立しませんでした。
 日本優勝を見て「しまった、賭けときゃ良かった」といつものほぞ噛みです(^.^)。

 でも、ちまちま野球が豪快野球に勝てるとはちょっと思いませんよね。
 しかし、侍ジャパンから勇気と忍耐と最後に大爆発する侍魂を見せつけられました。
 我らも侍ジャパンを見習ってGI全勝の夢に向かって走ろうではありませんか(^_^)。

 さて、高松宮記念です。
 どうも一筋縄でおさまりそうにありません。

 一番困るのは昨秋のスプリンターズS優勝以来、6ヵ月の休み明けとなる5歳牝馬スリープレスナイトの取捨でしょう。
 彼女は全成績[9412]、芝12は3戦3勝。なんでもいいから本番前にちょこっと走っていれば(その着順がどうであれ)ここで不動の本命間違いなし――でした。
 しかし、現実は6ヵ月の休み明けです。さてどうするか?

 GIの休み明けが苦しいというのはご存じの通りです。

 大丈夫だろうと1番人気に祭り上げられてあっさり敗退。ところが、低人気で意外と激走したりするから困ります。まー▲か△評価が妥当なところですが、悔しいのは勝たれたとき(^_^;)。

 今でも思い出すのは1993年の有馬記念です。
 トウカイテイオーが勝ったのですが、それが前年有馬記念以来となる1年ぶりのGI。
 1番人気は岡部のビワハヤヒデで、トウカイテイオーは(前売り10倍前後の)4番人気でした。

 トウカイテイオーはデビューから皐月、ダービーまで無傷の6連勝を果たした名馬。その後骨折休養などがあって有馬が1年振りのGIでした。

 そのとき私は「買って一番面白いのはトウカイテイオーの単勝だなあ」と思いながら買わないまま。
 そしてテイオーがビワハヤヒデをクビ差交わして先頭でゴールした時「くあーっ、来るんかいっ!」とほぞを噛んだものです(^.^)。

 そんなわけで、今回私の評価はスリープレスナイト△ですが、4番人気以下のときは単勝を買います(^_^;)。

 ……とここまで書いたのが金曜日の夜でした(土曜は友人と出かけて競馬はやらないまま)。

 帰宅後夕方の前日オッズを見て驚きました。
 なんと04スリープレスナイトが1番人気(3.5倍)ではありませんか。

 う~~ん。ちょっと意外と言うか、あるいは当然と言うか。
 当然かもしれないと思ったのは、スリープレスナイトを除いて本命視したいような馬がみつからないからです。おそらく多数のファンも同じ思いではないでしょうか。いわば、他の馬は帯に短し、たすきに長し……みたいな連中(連馬)ばかり。

 普通なら、阪急杯1着の16ビービーガルダンが1番人気になってもいいのでしょう。
 しかし、鞍上安勝がドバイへ行って武幸四郎君に乗り替わり。
 また、阪急杯で武豊が乗って3着だった14ドラゴンファングも藤岡佑騎手に替わりました。
 幸四郎君はGI勝ちがありますが、藤岡君は未勝利。
 それもあってか、16ビービーガルダンは前日3番人気の8.3倍。14ドラゴンファングは8番人気の18.1倍です。で、阪急杯2着の13ローレルゲレイロは5番人気10.3倍。

 う~~ん。困りました。

 実はスリープレスナイトが3、4番人気だろうと思って……表の◎にしようと思っていたのです(^_^;)。それが1番人気とは。
 そもそも牡牝混合レースで牝馬の1番人気、なおかつGIで半年の休み明けなんて我が長年の馬券ルールでは「切り」のサインなのです。

 ただ、過去10年を見ると、00年アグネスワールド(牡6)はスプリンターズS2着以来(ただし、スプSは当時12月だったので3ヵ月ぶり)で3着。また04年デュランダル(牡5)はマイルCS1着以来4ヵ月ぶりで2着と上位に食い込んでいます。

 そんな過去データを頼りとして、来てもおかしくないのでスリープレスナイトを表の○にしたいと思います。つまり単勝は買わない。2、3着ねらい(^_^)。

 では◎は?
 今回抜擢したのは福永ゆうちゃんの07アーバンストリートです。
 この馬全成績[612.13]と平凡ですが、芝12は[6126]でメンバー最多の6勝。3着以内に入ったのは芝12しかない。また、中京芝[3022]もメンバーベストです。3着以内9回中7回は中京芝12。もう中京芝12でしか走れない馬(^.^)。前走シルクロードS1着も文句なし。
 ただし、GI未出走と追い込みである点がイマイチ……なので弱気の本命(^_^;)。
 そして▲には阪急杯1着で芝12[5322]の16ビービーガルダン。

 印は
 ◎4枠07アーバンストリート
 ○2枠04スリープレスナイト。
 ▲8枠16ビービーガルダン
 そして以下の有力6頭+落ちこぼれ1頭へ流します。
 △7枠3頭(13ローレルゲレイロ・14ドラゴンファング・15アーバニティ)
 △5枠2頭(09キンシャサノキセキ・10ファイングレイン)
 △4枠08ファリダット
 △8枠18ジョイフルハート(まさかの逃げ残りにかけて)

 馬番だけでなく枠番を書いたのは理由があります。
 スリープレスナイトの2枠とビービーガルダンの8枠を除くと、どうも有力馬が457枠に固まっているような気がします。

 そこで私の◎○▲が全てぽしゃったときの保険として、枠連457のボックスを最後に買います(^_^;)。

 表の買い目は、
 単 勝=07アーバンストリート [5]
 馬連単=07→04 16 13 14 15 09 10 08 18
 3複単=07→04=16→13 14 15 09 10 08 18
 枠 連=4-5-7 BOX
 [3連単は1→2着→3着流し]計54点

 さて、ウラですが……。
 07アーバンストリートの前日オッズは13.6倍の7番人気。
 もうほとんどウラ◎なので、これだけにしておきたいと思います(^_^)。

 さて結果は?

 ○ いつになく 表とウラの合体馬券 親ガメこければ みなこけるだが

【 確率系データからの結論 】

 詳細は省略して結論のみ掲載致します(^_^)。

 確率7項目で名が上がった馬を多い順に並べてみました。
 総合順位    項目=123456788
 A04スリープレスナイト=AAB AAAA
 B16ビービーガルダン = DDBCCC
 C14ドラゴンファング =CBA    B
 D15アーバニティ---= EC B C
 E07アーバンストリート=   A  C
 F10ファイングレイン =   DD  A
 G09キンシャサノキセキ=     BB
 H13ローレルゲレイロ =       B

 1 勝ち鞍
 2 全成績連対率
 3 全成績複勝率
 4 同距離勝ち鞍
 5 同距離連率
 6 同距離複率
 7 GI1・2着→重賞1着
 8 過去数戦のタイム優秀馬

 過去データからはGIスプリンターズS馬04スリープレスナイト断然です。
 問題は6ヵ月休み明けがどうかですが……確率から正直に買いましょう
か(^.^)。データからの買い目は
 単 勝=04スリープレスナイト
 馬 連=04→16 14 15 07 10 09 13
 3複単=04→16=14→15 07 10 09 13
 計44点

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。(御影祐)

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2009.03.25

狂短歌ジンセー論[107号]――西安宵の明星旅その3

 ようやく春めいてきました。桜の便りも聞かれ始めたこの頃です(^o^)。

  先日友人と組んでいるバンド(私はベース)で介護老人ホームを慰問しました。
  入所者のお年寄り三十人ほどが聴衆ですが、認知症の方が多い施設です。
  さすがに最近の曲(と言っても二十数年前の准懐メロ(^_^;)は聞くだけですが、さらに古い懐メロになると結構合唱が起こります。
  終わり頃「♪わッか~くあかるい歌声に~」の『青い山脈』を歌い終わったとき、一人の看護士さんが涙ぐんでいました。
  けげんな顔を示すと「失語症で今まで全く喋らなかった人が初めて歌ってくれた。それが嬉しくて」と言います。
  また、終始ぶすっとして不機嫌な顔つきの方が歌い終わって笑顔を見せることもありました。
  歌うってほんとにいいことなんですね(^_^)。

 さて「西安宵の明星旅」連載3回目です(^_^)。
 「ゆうさんごちゃまぜホームページ」には同じ文章を、西安の画像付
 きで掲載しております。今回は9枚です。
  →URL = ゆうさんごちゃまぜHP

 (^_^)本日の狂短歌(^_^)

 ○ 兵馬俑(よう) 突如目覚めし騎馬軍団 いまだ土中に眠れるもあり

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3【 兵馬俑の偉容 】

 西安初日の朝、六時半頃M氏が起きだしてごそごそし始めた。
 当初の予定では八時出発だが、前夜遅かったこともあってガイドのホーさんは出発を一時間遅らせてくれた。私は七時過ぎまで寝ていたかったが、その前に起こされてしまった(^_-)。
 まーM氏は朝が早いので、いつものことである。

 私はまだ起きたくなかったけれど、M氏は「雨が降ってるぞ」と言う。
 さらに「遺跡がある」とも言う。「いせきぃ~?」
 遺跡が見えると聞けば、起き出さずにおれないのが私である(^.^)。

 ベッドを出て寝ぼけ眼で外を見ると、確かに窓の外――直線距離にして一キロくらいのところに、土色の塔が立っている。七重か八重くらいの古ぼけた塔だ。

 私はその形からすぐに《小雁塔》だろうと思った。小雁塔がホテルの西側にあることを地図で確認していたからだ。しかし、これほどはっきり見えるとは思いもしなかった。
 と言うことは、我らの部屋が西に開けていることを示している。
 と言うことは、宵の明星が見える可能性が高まった。これはいい徴候だと思った(^_^)。
 

 前夜は私もM氏もずいぶん蚊に悩まされた。この日の朝も刺されたし、見つけて二匹殺した。
 さすがに殺虫剤は持参していない。フロントに頼みたいけれど、中国語はもちろん英語でもなんと言ったらいいのかわからない。「モスキット・キラーだろうか」などと馬鹿な会話を交わしつつ、結局ホーさんに話すことにした。

 外は曇天で弱い雨が降っている。M氏は折り畳みの傘を持ってきたという。
 私は持って来なかったが、まーどこかで買えるだろうと思った。

 七時半頃一階のレストランでバイキングの朝食。まずまずの味だった。
 日本人らしき人たちがたくさん見られた。欧米系の外人さんも多い。小学生くらいの子どもを連れた家族や十代の少年少女もいた。七月だから外国ではもう夏期休暇が始まっているのだろう。

 九時前ロビーに降りた。ここでまず最初のアンラッキーがあった。
 ツアー同行者の男性が二、三名同じ傘を持っているので、聞けばホテルの貸し傘だという。
 それはいいと受付へ行き「アンブレラー、アンブレラー」と言った。
 だが、全く通じない。ホーさんを呼んで通訳をお願いした。
 すると傘はすでに貸し出し終了だった。仕方ないとあきらめた(-_-;)。

 だが、結局この後小雨になり、午後はからりと晴れ上がったので傘は必要なかった。
 置き忘れる怖れがなくなくったので、私にとってはラッキーに変わったからおかしい。

 さて、今日のメインは玄宗皇帝と楊貴妃の離宮《華清池(かせいち)》、そして兵馬俑(へいばよう)と大雁塔(だいがんとう)参拝である。兵馬俑は西安観光の目玉と言っていいだろう(^_^)。

 九時過ぎ二十三人が乗り込んでバスはホテルを出発した。市内を東へ向かう。
 この日は日曜日だからか人の往来が少ない。しかし、車はやけに多く、片側三車線の道路をひっきりなしに行き交っている。バスやタクシーが特に目立った。

 市内は驚くほど信号が少ない。それだけでなく信号のある交差点が赤信号でも、人々は平気で交差点を横切る。
 さりげなく歩き出し、車の間を縫うようにして渡りきる。もちろん信号が青になるのを待つ人もいる。「赤信号みんなで渡れば」と言うくらいだから、数人で固まれば怖くなさそうだが、一人でもお構いなく歩き出す。車も承知しているのか全くクラクションを鳴らさない。

 みながあきれていると、ホーさんが
「事故はほとんどありません。でも渡るには勇気がいります」と言った。
 そりゃーそうだ(^.^)。

 約一時間後《華清池(かせいち)》に到着した。移動中は雨が降っていたが、この頃になるとほとんど上がって時折ぱらつく程度だった。
 《華清宮》と大書された門をくぐると、すぐきれいな池がある。池は浅く大理石のような底面で、色が塗ってあるのか水面は美しい緑色をしている。その背後には借景のようにこんもりとした小山がある。いい景色である。夜にはライトアップされるという。
 想像以上に観光客が多い。ホーさんが「ここには欧米の人は来ません。来るのは中国人と韓国人、日本人ですね」と言った。
 玄宗皇帝と楊貴妃のロマンをよく知っているからだという。

 樹木のそばを通って温泉遺跡へ向かう。ザクロの木に実がなっている。青いリンゴも実っていた。太さ二十センチほどの柿の木は接ぎ木の跡がはっきり見えるので珍しいと思った。

 華清池とは玄宗と楊貴妃の温泉療養地だったところだ。楊貴妃専用の風呂に、お二人専用の風呂もある。また、露天風呂もあり、足裏マッサージのように湯が噴き出す仕組みもあった。

 ここで私はトイレの内部を撮影した(^.^)。これから名所旧跡を訪れたら、トイレを撮影しようと決めたからだ。
 日本を発つ前西安を紹介するホームページをいろいろ眺めた。どれもこれも似たり寄ったりで、兵馬俑(よう)のオンパレードだった。

 しかし、中国と来ればトイレが顰蹙(ひんしゅく)ものとして有名である。個室専用のドアがなく、さらし者のような格好で用を済まさなければならないと聞いたことがある。
 いまはどうなのか。そう思ってトイレを撮っていこうと決めたのだ。
 ホームページで自分らしさを出したいと思ったからだが、それを公開すればもっと顰蹙ものかもしれない(^_^;)。
 さすがに王の遺跡だからか、ここのトイレはきれいだった。個室もしっかりドアがあった。

 華清池には一時間ほど滞在した。それからバスに戻り秦の始皇帝陵へ向かう。これは車窓からの見学となる。
 始皇帝陵はいかにも古墳らしいゆるやかに盛り上がった小山で、石段があって人が登っていくのが見えた。
 日本のホームページでは「単なる丘だ」とかで評判はかんばしくない。しかし、私は古代の気を感じる――などと思う方だから、本当は山頂まで行ってみたかったところだ。

 始皇帝陵から五分ほどで兵馬俑(へいばよう)の巨大駐車場に到着した。

 降りる前ホーさんは物売りについて注意した。かなりしつこく土産物をすすめるが「無視してほしい」と言う。
 また、だましのようなテクニックについても語った。
 たとえば、兵馬のミニチュアセット六体入りの箱を見せ「千円、千円」と言って押しつける。
 一箱千円なら安いと思って買うと、中の一ヶだけを取り出して渡すそうだ(-_-;)。
 ホーさんもその手にやられたことがあるという。「だから気を付けてほしい」と言った。

 兵馬俑には十一時過ぎに着いた。まだ雨がぱらぱら降ったりやんだりする。
 しかし、傘はなくてもなんとかなる。我々は長い小道を歩いて1号館へ向かった。
 その後2号館、3号館と見学した。

 まずはガイドブックなどで有名な1号館。巨大な体育館の中、むき出しの遺跡という雰囲気だ。
 ずらりと並んだ等身大の兵士はさすがに壮観である。最前列だけでも百体以上はありそうだ。
 また、後方にはこれから並べられる予定の兵士達がずらりと立っている。馬も四頭あった。

 ここで意外な一面も発見した。遺跡の中央部は未発掘で、兵士や馬がぐちゃぐちゃに埋もれているのだ。
 ホーさんによると「兵士一体一体も土器や陶器のように発見当時は壊れており、それを組み立て直した」とのこと。私は兵士がそのままの姿で発掘されたと思っていただけに意外だった。

 その後目下発掘中の2号館を見学した。2号館も巨大体育館だが、中は照明が少なくかなり暗い。
 まだ発掘途中で、兵馬などに色が付いている可能性があるので、暗くしているという。
 また、3号館は掘り出した馬と馬車がメインの展示場だった。

 全体を約一時間ほどかけて見学した。ぞろぞろと駐車場へ戻る途中、一人の同行者は別行動を取っていることがわかった。その男性は中国語がわかる人で、勉強のため中国人ガイドを雇って各館を回っているらしい。
 我々は入口のところで、その人が戻るのを待った。ホーさんは携帯電話で呼び出していたが、ほどなくガイドと語りながら現れた。空港で現地係員と中国語で話していた男性だった。

 その後瑪瑙(めのう)土産物店へ行く。瑪瑙や翡翠(ひすい)のアクセサリー製造現場を見学した。そしてお定まりのアクセサリー売り場に連れて行かれる(-.-)。

 女性陣は結構熱心に眺めていたけれど、私やM氏はアクセサリーに興味がない。仕方なく壁際に置かれた大仰な彫刻物を見て回った。高さ一メートル前後で樹木・山水や虎、龍などが精緻に造形されている。
 「すごいね」などと感嘆の声を上げていると、男性店員が寄ってきて日本語でいろいろ解説してくれた。それら高額商品の値段を円に換算してみると数千万円もする。買わないとわかっているだろうが、仕事だから付いて回るのだろう。
 私は「ぽんと一つ買いますと言えるような身分になりたいもんですね」と言った(^.^)。
 店員も笑っていた。

 瑪瑙(めのう)店を出ると、レストランで昼食。西安市内初の中華料理である。まずまずのおいしさだった。予想通り皿がどんどん出てくる。最初はうまいうまいと食べているけれど、そのうち満腹状態となる。それでも皿が出るのが中国レストランだ。これに付き合っていると大変なことになる。
 私は北京で食べ過ぎて下痢を起こした体験があるので、その後は腹八分目に抑えることにしていた。
 ここでもトイレの中を撮影した。レストランだからさすがにきれいなトイレだった(^_^;)。

 その後市内へ戻り、大雁塔を見学した。大雁塔は大慈恩(だいじおん)寺の境内に建っている。
 このころになると雨は完全に上がり、じりじりと太陽が照りつける。ものすごく暑くなった。
 しかし、日本のように真っ青な空ではない。雲は全くないのに、薄い水色の空である。太陽もぼんやりかすんでいる。それでいて日の光だけは強烈である。

 まずは大雁塔をバックに全体の集合写真。その後寺専属の女性ガイドが案内した。彼女も日本語がうまい。私は大雁塔に登りたかったので、ホーさんに聞くと「余裕がない」という。
 ところが、ガイドは境内を案内した後ある部屋へ連れて行き、そこで「掛け軸を買ってほしい」といつもの押し売りである。その説明やら何やらで三十分も時間を取られた。中国格安ツアーの宿命みたいなもんだが、正直うんざりである(-.-)。

 それでも、我々は真面目に押し売りに付き合った(^_^;)。
 部屋には壁全面に掛け軸が掲げられていた。ガイドが勧める掛け軸は先代の管長である普慈(ふじ)法師の揮毫(きごう)である。法師はすでに亡くなっており、遺筆と言うべきか。「仏」「和」の一文字や「一期一會・日々是好日」などがあった。確かに達筆ですばらしい毛書である。

 ガイドは「先日日本人が大量に買っていった」という。そのときの値段は一本十数万円だが「今日は一つ六万で提供したい」と一気に下げた。寺院改修費のお布施も兼ねているので「ぜひ」という。
 みんなちょっと顔を見合わせる。まけたと言っても、六万となればかなり高額である。

 以前父と北京に行った時、あるお土産屋で父が掛け軸を三本買ったことがある。
 それが最初は一本1万円で父はどうしようかと迷っていた。店員はそれを見て「二本で1万」と言った。父が「うーん」とうなると、店員は「それなら三本で1万」まで下げた。さすがに父は買ってしまった。
 土産店では定価などあってなきがごとしである。お寺でも同じことをやるのだから参る。これもまー中国式販売法ではある。私は早めに抜け出して外で待った。

 しかし、興味を引かれた人もいるようで、一人年輩の女性が買ってくれた。
 彼女は掛け軸入りの箱を大事そうに抱えてバスに戻ってきた。聞けばさらに五万にまけてくれたと言う。
 ツアー同行者の我々にとっても、ありがたいお客さんである。私は買わないけれど、誰か一人でも買ってくれるとほっとする。なんとなくその後のサービスが違うような気がするからだ(^_^;)。

 その後五時頃ホテルへ戻った。ホーさんによると六時からホテルで夕食、その後南門近くにある屋台へ行くという。(続)

 ○ 兵馬俑(よう) 突如目覚めし騎馬軍団 いまだ土中に眠れるもあり

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:昨日はWBC、侍ジャパンの優勝――やりましたね(^_^)。最後は涙が出そうになるほど感動しました。ちまたでは「日本のピッチャーはいいけれど、豪快野球のアメリカ、キューバ、韓国その他に対して日本はちまちま野球。今回の優勝は無理では」と言われていた(私もそう思いました)だけに、予想をくつがえしての優勝は素晴らしいと思いました。
 今回のキーワードは「粘りと我慢」でしょうか(^.^)。
 剛速球ピッチャーに対してしつこくファールで粘る、フォアボールで塁に出る、単打でこつこつつなぐ。そして原監督は不振のイチローを我慢して使い続ける……。
 結果、最後の最後で不振のイチローが勝ち越しヒットを打って優勝しました。あれってヤクザ映画とか空手チョップの力道山(古い?)に似て我ら日本人が最も好きな流れですね。前半はひたすら耐えに耐え、最後に爆発して勝つってやつです(^.^)。
 我らに勇気と粘りと我慢と爆発を教えてくれた侍ジャパンに感謝です。ありがとう。そして優勝おめでとうございます(^o^)。(御影祐)

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