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2019.11.11

エリザベス女王杯、結果とほぞ噛み

 エリザベス女王杯結果は――[●→★→○]の悲しき完全的中(^.^)

 1着―スミヨン 02ラッキーライラック……[●]F 単勝=5.4
 2着―藤岡 佑 06クロコスミア……………[★]QE
 3着―デムーロ 11ラヴズオンリーユー……[○]A
 4着―ルメール 12センテリュオ……………[・]B
 5着―北村 友 08クロノジェネシス………[◎]C(一覧順位)

 前日馬順[D→G→A→E→B] 枠順[C→E→A→A’]

 枠連=1-3=26.0 馬連=02-06=33.8 馬単=54.4
 3連複=02-06-11=40.6 3連単=264.8
 ワイド12=9.7 W13=4.3 W23=9.7
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○ 展開予想結果
※展開(3Fは前走の上がり優秀5頭)逃げA指数=3.9 スローかハイ
 逃げ     先行     差し     追込
 06 14 17 02 -09 10 11 01 -12 05 03 18 -08 16 04 15 13 07
覧 △ 5 6 ◎ ○ ▲
3F E A B C D
本★ ● ○ ・ ◎ △ ・
結2 1 3 4 5
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 本紙予想
 印番馬      名  齢 馬 結果
 ◎08クロノジェネシス  3 B 5
 ○11ラヴズオンリーユー 3 A 3
 △02ラッキーライラック 4 D 
 △16スカーレットカラー 4 C 
 ★06クロコスミア    6 G 2
 ・12センテリュオ    4 E 4
 ・04ウラヌスチャーム  4 F 
 ●02ラッキーライラック 4 D 1

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 【GIエリザベス女王杯 実近一覧表】京都 芝22 18頭 定量
                  (人気は前日馬連順位)
順=番|齢|馬     名|予OZ{実近}人=[全芝]騎 手|格距TM3F印着
A=11|3|ラヴズオンリ| 3.0{BA}A=[4000]デムロ|▲  ○○3
B=12|4|センテ リュ| 4.0{AE}E=[4403]ルメル| ○  ・4
C=08|3|クロノジェネ| 6.0{CC}B=[4120]北村友|◎   ◎5
D=14|4|ゴージャスラ|12.0{DD}11=[4344]幸 英| ▲

E=17|4|サ ラ キア|12.9{EF}09=[2316]川 田|  ○
F=02|4|ラッキーライ|13.3{FB}D=[4223]スミヨ|○ ◎ ●1
G=04|4|ウラヌスチャ|17.3{G11}F=[4407]マフィ| ▲ ◎
H=16|4|スカーレット|19.6{1009}C=[3417]岩田康|△ ▲▲・

QA=05|4|ボンデザール|19.7{11H}H=[4001]藤岡康|
QB=13|4|サトノガーネ|25.3{0915} =[4217]坂 井|
QC=18|4|レッドランデ|26.3{H16} =[3237]池 添|
QD=10|5|フロンテアク|28.2{1313}10=[3.10]津 村|  △

QE=06|6|クロコスミア|31.9{1410}G=[534-]藤岡佑|△△◎ ★2
QF=15|4|ミスマンマミ|32.9{1512} =[2125]浜 中| ◎ △
QG=03|3|シャドウディ|33.3{1217}12=[1314]松山弘|
QH=01|5|ブライトムー|35.2{16G} =[432-]福 永|
QI=09|5|アルメリアブ|40.5{1714} =[543-]武 豊|   △
QJ=07|6|レイホーロマ|58.8{1818} =[331-]岩崎翼| △
             TM…タイム優秀 3F…上がり3F優秀
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 成績補足
QD=10|5|フロンテアクイー|28.2{1313}10=[3.10.3.12]津村|
QE=06|6|クロ コス ミア|31.9{1410}G=[534.18] 藤岡佑| 2
QH=01|5|ブライト ムーン|35.2{16G} =[432.10] 福 永|
QI=09|5|アルメリアブルー|40.5{1714} =[543.14] 武 豊|
QJ=07|6|レイホーロマンス|58.8{1818} =[331.19] 岩崎翼|
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※年齢 3歳=3 4歳=10 5歳=2 6歳=3 頭
※全牝=18頭 
※格
G1V=3頭
 A08クロノジェネシス [1120]前走秋華賞V
 B02ラッキーライラック[1112]2歳阪神JFV 1
                前走G2府中牝馬S3着
 C11ラヴズオンリーユー[1000]前走オークスV 3

G2V=2頭(GIV除く)
 A06クロコスミア   [1勝]2017年府中牝馬SV 2
                前走G2府中牝馬S5着
 B16スカーレットカラー[1勝]前 走府中牝馬SV

 昨年1234着馬の馬番(今年の出走馬は馬名付加)
 1着=6枠12番  2着=5枠09番
 3着=4枠07番  4着=3枠05番
 本年06クロコスミアは昨年2着馬    2
   10フロンテアクイーンは昨年7着馬
---------------
 [枠連順位]
 枠連型=A流れD [4巴系] 枠順AB=5.8
 馬連型=3巴4巴 [AB型] 馬連AB=6.0

 枠連=AB/CD/EF//GH/ 
 枠順=64/18/32//57/
 馬順=AB DC GF 1011 [D→G→A→E→B]
 代行=E18 1409 H12 1513
 代2= 17 16
 ―――――――――――――
 結果=345 1 2 [C→E→A→A’]

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 ※ 回  顧

 エリザベス女王杯――「よおおっしゃあ――!」の雄叫びは我が部屋にさみしくとどろき渡るのでした。
 完全的中なのに、なぜ「悲しき」なのか。理由は久し振りの歓喜をリアルタイムで味わえなかったからです。

 エリザベス女王杯、昨年[◎→●→△]の完全的中に続き、今年も[●→★→○]の単勝・馬連・馬単・3複・3単の完全的中(^o^)。
 3歳2強を◎○とした表馬券は3複と少々の3単しか勝っていませんでした。 ウラ●02ラッキーライラックから馬連・馬単系馬券を買ったので、こちらが実質◎であり、06クロコスミアの★が実質ウラ●というか○みたいなもんでした。

 よって、今回馬券購入に関して全くほぞはなし。しっかり購入できました。
 敢えて言うなら、ほぼ1枚だったので「くあーっ、もっと買やあ良かった」のほぞ噛みが出たくらい(^_^;)。
 もっとも、9月以降連戦連敗で今回も自信はなかったし、乏しい年金生活ではそこらが精一杯です。

 がしかし、久々の歓喜をもたらしてくれた画像は中央競馬会のビデオ映像……つまり、私はリアルタイムでこの歓喜を味わっていないのであります(-.-)。
 見たのはレース終了後の4時半頃でした。もちろん数字的結果は知ることなく、リアルタイムのつもりで画像を見ました。その観戦記を書くと、

 予想どおり06クロコスミアが逃げ、1000メートル通過62.8と聞いて「こりゃあ残るぞ」とつぶやき、直線クロコスミアが逃げ粘ったときには「残れ! 残れっ!」と叫び、最内を02ラッキーライラックがするする抜け出したときは「そのまま、そのまま」と叫び、123着が決したときには「よっしゃあ!」と叫びました……が、レースはすでに終わっております(^_^;)。

 たとえて言うなら、野球場に生観戦に行ったのに、ホームランを見損ねてオーロラヴィジョンを見るかのような。あるいは、「相棒」右京の謎解きの真っ最中に電話がかかって見損ねたかのような……(^_^;)。とにかく、感激イマイチで、「よおおっしゃあ――!」の雄叫びはその後ネット投票を確認して大幅プラスだったときの声なのであります(^_^;)。

 この日私はいつものように昼過ぎいとこの家に行って温泉・競馬観戦のつもりでした。ところが、いとこは「今日は全局パレードだぞ」と。しかもパレードの出発は午後3時であると。
 いくら世の中の動きにうといとは言え、パレードが日曜になったことは知っていました。ただ、昼過ぎスタートだろうと思っていました。

 いとこは「途中で競馬をはさむかもしれない」と言います。競馬中継の局は先週も27時間テレビでしたが、競馬はメインレースのみながら中断して放映されたからです。この日もそれを期待しました(^_^;)。

 午後3時にパレードがスタートして30分ほど経ったとき、私は「この厳粛なパレードの途中に、ではこれからエリザベス女王杯の競馬中継を入れます、とはならないでしょう。非難ごうごうだよ」と言えば、いとこも「そうだなあ」とつぶやきました。
 結果3時45分になってもエリザベス女王杯の中継はなく……私はとぼとぼと帰路に就いたのであります。

 そして、冒頭「よおおっしゃあ――!」につながります(^_^)。

 そんなわけでレース回顧も以上で終わりですが、来年のために直前予想で書いたことを再掲しつつ、その時点ではわからなかったこと、今回のレースで騎手の重要性を改めて認識したことなど、あれこれ書き残しておきたいと思います。
 また、長くなってしまったので、おひまなときにご覧下さい。

 まず、3歳2強凡走の可能性。これは以下のように予想してずばりでした。
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 さてその一方、競馬に絶対はないので、3歳2強がまさかの凡走――だって考えておきたい。凡走の可能性なきにしあらず、と思います。
 そこで3歳GI馬2頭へのいちゃもん(^.^)。

 まず秋華賞馬の北村友08クロノジェネシス。[4120]と着外なし。新馬→OP連勝後の重賞5戦を[2120]、GI[1120]と御立派ながら、2、3着の多さが気になります。
 最も引っかかるのは父馬のバゴです。父は凱旋門賞を勝ったこともあるGI5勝の名馬ですが、2009年供用開始から11年で産駒の重賞Vはわずかに6頭の7勝(/107)。GIは2010年の菊花賞馬ビッグウィークとこのクロノジェネシスの2頭のみ。
 うーん、3複軸ならこの馬◎でいいけれど、2、3着、まさかの初着外だってあり得るのではないでしょうか。

 そして、オークス以来の4戦4勝馬デムーロ11ラヴズオンリーユー。
 こちらの父はディープインパクトで文句なし。4戦上がり全てベスト1。中団からディープ産駒らしい鋭脚で差してきます。ただ今回約半年ぶりの実戦。これが最大の問題。

 同馬は昨年11月3日新馬V→11月25日1WV→4ヶ月休んで、今年4月7日OP忘れな草賞V。そして5月19日オークスV(1番人気)です。
 4ヶ月ぶりなら大丈夫そう。しかし、今回は6ヶ月ぶり。カンケーないのでしょうか。

 なぜ2冠目指して秋華賞に出なかったのか。間に合わなかったのか。あるいは、そんなの目じゃねえ。私ゃもっと上を目指すわと[エリザベス女王杯→JC]路線なのか。しかし、ここからJCは2週間しか空きません。

 同馬の厩舎は栗東矢作芳人師。リスグラシューの調教師です。数ヶ月ぶりのGIでもなんのそののアーモンドアイは美浦国枝栄師です。「彼にできるならオレだって」と思ったか。

 また、馬主は「DMMドリームクラブ」――って聞いたことないなあと思ったら、2017年開業でした。重賞Vはこの馬1頭のみ(/3)。
 ウイキで調べてみたら「DMMドリームクラブは、株式会社DMM.com証券が2017年8月より運営を開始したDMMバヌーシーのクラブ法人」とありました。あのCMで有名な「DMM、ドット、コム」ってやつでした。

 うーん。そんな新参馬主に早くもGI2勝目を与えていいのでしょうか(^.^)。ちなみに、この馬のセリ価格は1億7280万円で、目下の獲得賞金1億7294万円。つまり14万円のプラス(^.^)。一口3.2万円のようですがなかなか……。

 とにかく4連勝無敗で底を見せていないので、あっさり勝って不思議ないけれど、負けたときは「やっぱり半年ぶりが……」と言い訳を用意してあるのが気に入りません。
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 結局、北村友・クロノジェネシスは初着外の5着に終わりました。
 先行していたし同タイム2・3着との着差はコンマ1なので、しっかり走ったことは間違いありません。2、3着が多い馬の宿命のようにも感じます。

 次に3着ラヴズオンリーユーはレース後デムーロ騎手が「やっぱり半年の休み明けが」と語っていたように、敗因はそこでしょうか。
 ただ、こちらも1着とはコンマ2差、2着とは同タイムのクビ差。半年の休み明けでも「4連勝のGI馬」をバカにしてはいけないってところを見せつけました。

 ちなみに、秋華賞に出走しなかったのは「爪の不安」だったそうです。また、ジャパンカップに登録してきたので(アーモンドアイ、リスグラシューは香港に行くようでJC未登録)、3歳牝馬は古馬の牡馬より4キロ減ですから、穴馬として面白いと思います。

 話を元に戻して今回も騎手――特に外国人騎手の力をつくづく感じさせられました。
 今も書いたラヴズオンリーユー・デムーロ騎手。同馬のオークスVは4角10番手から上がり最速34.5で突き抜けています。勝ちタイムはオークスレコードの2228。
 私は今回も「良くて中団」と思っていました。ところが、デムーロはスタート後すぐ2番手につけ、以後一貫して2番手のまま。スローペースを見越しての戦術でしょう。結果、負けたとは言え同タイムの3着。

 これは4着センテリュオのルメールも同様で、[4403]の馬だけれど、重賞はG3のみ、3戦全て着外で「さすがにここはお呼びでないだろう」と思って軽視しました。
 この馬も基本走りは中団待機です。ところが、ルメールは当初中団だったのに、向こう正面でどんどんまくり、3角では3番手まで進出していました。結果、4着に粘らせるのだから驚きです。

 デムーロ・ラヴズオンリーユーの誤算は直線の位置取りにあったようです。周回パトロールを見ると、直線残り200くらいのところで、同馬は先頭から数馬身離れた2番手。前は逃げ残りをはかるクロコスミアただ1頭。
 ここでデムーロは「その内を抜くか外を抜くか」の選択を迫られます。そのときデムーロは右ムチ一閃、外を抜かせようとしたことがわかります。

 ところが、そのとき同馬はよれると言うか、外斜行気味に外に出ます。背後は離れていたので、他馬を妨害することはなかったけれど、危ないよれ方でした。
 結果数メートル外に出てそこから体勢を立て直し、追って追って……クロコスミアに迫ったけれど、クビ差の3着。
 ればたらはないけれど、もしも内を抜いてスピードを上げていたら、背後から最内を迫る1着ラッキーライラックの前をふさぐことになるし、勝ったのはラヴズオンリーユーだったかもしれません。
 思うにデムーロの右ムチ一閃は強すぎたのではないか。で、馬は「痛えよ」とばかりに大きく外によれたのではないかと思います。

 そうなると、1着ラッキーライラックのスミヨン騎手もさすがの騎乗ぶりです。私が実質◎のつもりでウラ●としたのは以下の理由でした。

 ここでウラ●にと考えたクロコスミアが「3年連続2着」とはまさかの予想外でした。クロコスミアは昨年のエリザベス女王杯2着後「6戦[10→6→5→3→7→5]着と順調に期待を裏切って」いたし、最近は逃げることもできずに展開指標3.9。辛うじて逃げAでした。
 ただ、内枠にも入ったし、何より斤量56キロだとなぜか4戦[2200]。そのとおりの走りを見せて高配当を演出してくれました。ほんとに不思議な馬です(^.^)。
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 ここは3歳2強が良くて3着としてウラ●は4歳以上から選抜したいと思います。
 内心6歳の06クロコスミアをウラ●にしたいのですが、さすがに6歳になったし、3年連続の2着は厳しい気がします。やはり狙いは4歳馬。そこでウラ●として抜擢したいのはスミヨン02ラッキーライラック。

 成績[4223]ですが、4勝は[新馬→G3→GI阪神JF→G2]の4連勝。全てマイル。その後は桜花賞1番人気2着がけちのつき始めで、全て重賞ながら1着なしの[0223]。芝20以上は2戦、オークス3着(2人)、昨年の秋華賞9着(2人)。どうも芝22のエリザベス女王杯で消したい人気馬です(^_^;)。

 ただ、今回展開図で大きな特徴があります。それは逃げAクロコスミアの指標3.9で、すなわちぎんきんの逃げ馬不在ということです。誰でもスローになると予想しますが、ときにどどっと逃げ出す馬(騎手)が登場してハイペースになることもあります。そんなとき芝20前後の馬よりマイル強者(馬)が激走することがあるのです。

 また、過去2走もヴィクマイル1番人気4着→府中牝馬S2番人気3着とイマイチですが、そのタイムはヴィクマイルがコンマ1差の1306、府中牝馬S芝18は1448。ヴィクマイルの勝ちタイム1305はレコードであり、府中牝馬Sの1448は東京芝18のレコード1445よりコンマ3遅いだけ。

 さらに、牡馬と闘った今年2月のG2中山記念2着のタイム1455はレコードよりコンマ6。内枠に入ったことだし、楽に先行して直線早めに抜け出して粘りきる。そのようなレースを期待したいと思います。56キロ初はマイナスですが、父はオルフェーヴル。芝22も走れるのではと感じます。
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 ここではマイル強者とタイムの優秀さをあげました。ラッキーライラックのマイルは[4101]で他馬より3勝多い。しかし、芝20・22の出走はなく、芝18は[0110]。どう見てもマイル馬です。

 ここでほんとは「上がり3Fが優秀」と書きたかったところです。ところが、同馬の上がり最速は今年4月の阪神G2(マイル)8着時の33.2(3位)。昨年3月4連勝目の阪神チューリップ賞でも33.3。この程度の上がりなら、ごろごろ出ています。

 ラッキーライラックの上がりがイマイチなのは不思議ではなく、展開図で同馬は4番手。つまり、先行タイプだから「切れる脚がない」となります。
 このレースがマイルなら◎も打てましょうが、「京都1戦着外、56キロ初、いくらオルフェーヴル産駒とは言え、芝22のここではねえ」と思うところです。

 ここで私の推理ミスを打ち明けると、クロコスミアの逃げは予想できたし、粘ることを願ったけれど、1000メートル通過62.8まで落としたとは思いもしませんでした。
 これは初乗り藤岡佑の好騎乗だと思います。特に良かったのは3角から4角にかけてスピードアップして番手以降をさらに離したことです。あそこで貯金をつくったから、最後クビ差2着に粘れたのだと思います。

 ちなみに、エリザベス女王杯3年連続2着の鞍上は一昨年和田竜二、昨年岩田康誠、そして今年藤岡佑介と全て変わっていました。藤岡佑騎手は今年33歳、GIVは今年NHKマイルのケイアイノーテックの1勝のみ。もっとがんばってほしいところです。

 閑話休題。さすがの騎乗を見せたのが1着ラッキーライラックのスミヨン騎手です。これまで鞍上は11戦中10戦で石橋脩騎手。最初の4連勝も同騎手ながら、その後は先行して2、3着と善戦ウーマン(馬)で終わっていました。

 石橋脩騎手も35歳の中堅ながらGIVはまだ2勝。今回乗り替わりの理由はわかりませんが、結果は成功だっと言わざるを得ません。果たして石橋脩騎手にスミヨンの「芸当」ができたかどうか。

 まず驚くべきは同馬の向こう正面の位置取りです。スローペースを見越したのでしょう、ルメール・センテリュオがまくるところ、ラッキーライラックはじっと最内7、8番手を我慢の定速走行。また、3角から4角にかけて番手以降の馬たちが追い上げるときもまだその位置。

 ところが、外回りだから4角で内が空く。そこへ進路を取ると、後は最内を一直線。デムーロ・ラヴズオンリーユーが前を空けてくれる幸運も重なってぐいぐい延びると、コンマ2差の快勝となりました。なんと上がりは最速の32.8。これまでマイルでも出したことのない最速上がりで勝ったのです。
 調べてみると、2000年以降のエリザベス女王杯で上がり1位は良くて33秒台前半、33秒を切る上がりは2009年3着だったブエナビスタの32.9のみ。それ以来の上がりレコード(?)32.8です。

 この上がりでちょっと面白いのは2着クロコスミアの上がりは34.8、3着ラヴズオンリーユーは33.8。1着ラッキーライラック32.8。勝ちタイム良2141です。123着ちょうど1秒差で残り3F地点を通過しているのです。

 これを残り600メートル地点で言うと、先頭クロコスミアが過ぎて1秒後に番手ラヴズオンリーユーが通過し、さらに1秒後にラッキーライラックが通過したことになります。
 1秒差はほぼ7、8馬身。つまり、ラッキーライラックは逃げ馬から15、6馬身の差を付けられていたわけです。直線の長い東京競馬場なら、普通最後方の位置であり、直線の短い京都競馬場ではほぼ絶望的な位置取りでしょう。

 逃げたクロコスミアはいくらスローとは言え、そこから34.8秒かかった。番手ラヴズオンリーユーは1秒つめたけれど、同タイムクビ差。そして、勝ったラッキーライラックは2秒縮めてコンマ2差の1着。
 ということはラッキーライラックの上がりが33秒を切らなかったら、同タイムハナ差くらいでクロコスミアが勝っていたかもしれません。
 よって、決して2着クロコスミアの力負けではない。1頭化けもんがいたと言うべきです(^.^)。

 2009年桜花・オークスをほぼ最後方から上がり1位で連勝した3歳ブエナビスタは秋華賞を降着の3位。次戦エリザベス女王杯は単勝160円のぐりぐり◎でした。
 ところが、[15-15-9-3]と進めた上がり32.9でもクビ差の3着。勝ったのは大逃げ打った5歳クィーンスプマンテ(11人)であり、2着も番手テイエムプリキュア(12人)。3単150万馬券の大荒れでした。

 このように普通、逃げた方が残って上がりベスト1でも届かないのが京都芝22の常識。ところが、ラッキーライラックは上がり32.8を出して勝ちきりました。

 では、なぜ同馬は上がり32.8を出せたのか。これを引き出したのは鞍上スミヨンと言うしかありません。向こう正面でじっと7、8番手を我慢したこと、3~4角で他馬がスピードアップするときでさえ、その位置を保ったこと。だからこそ上がり33秒を切る末脚が残っていたのでしょう。

 スミヨン騎手はレース後のインタビューで「いい馬に乗せてもらいました。調教にも乗って状態も良かったし、自信をもって乗りました。思っていたより(位置取りが)後ろになりましたが、前走より距離が長くなりましたし、内めの枠なのでためて行こうと。4コーナーから加速がついたので外へとも思ったけど、右を見たらインがあいていたのでラッキーでした。とても切れる脚がありました」と語っています。
 後半のたまたま内があいていた、との言葉は方便でしょう。内枠だし、最初から狙っていたような気がします。

 思うに、日本人騎手だったら、向こう正面でじっと我慢できたか。残り600で2秒差となる前に、1.5秒差くらいまで詰めていたのではないか。
 これが東京なら、残り600地点で最後方2秒差もわからなくはありません。しかし、直線の短い京都。馬は先行タイプでこれまでの上がりは最速33.2まで。あの芸当はとてもできないと思います。

 ちなみに、ラッキーライラックの父馬は2011年の3冠馬(+同年有馬Vの)オルフェーヴル。父は翌年から凱旋門賞を2年連続2着。鞍上はスミヨン騎手でした。
 当時のオルフェーヴルは中団や後方から上がりベスト3内で差したり、追い込んで勝つ馬でした。日本の17戦中16回上がりベスト3内(1位10回)。
 スミヨン騎手はフランスで4回オルフェーヴルに乗って[2200]の成績です。「あの馬の子なら中団待機しても末脚を発揮できるのではないか」と考えたのかもしれません。先行善戦ウーマンで終わりそうになっていたラッキーライラックに、新たな一面を開花させたと言えます。スミヨン騎手に脱帽です。
 そして、このようなレースを石橋脩騎手、日本人騎手にもやってほしいと願わずにいられません。

 最後に実近一覧3年データの結果。「9番手QA以降の馬。大概人気薄になりますが、2着馬は3年連続ここから激走しています……いつもと同じ傾向として実近A~Dから1頭、E~Hから1頭。特にE~Hの馬順上位人気2頭は消せない感じです」と予想した通りの結果となりました。さて、来年はどうか。

【エリザベス女王杯、過去3年の実近一覧結果】

  2019 |2018 2017 2016 |2019年
年=人|着|人|着|人|着|人|着|番馬名(トップ4頭と12番人気まで)
A=A|3|G|8|D|3|B|3|11ラヴズオンリーユー
B=E|4|E|6|B|12|H|9|12センテリュオ
C=B|5|B|1|A|5|A|6|08クロノジェネシス
D=11| |C|5|F| | | |14ゴージャスランチ

E=09| |10| |E|1|C|1|17サ ラ キ ア
F=D|1| | | | |F| |02ラッキーライラック
G=F| |A|3|G| |D|4|04ウラヌスチャーム
H=C| | | |10| |09| |16スカーレットカラー

QA=H| |D|4|H| |G| |05ボンデザール
QB= | |F| | | | | |13
QC= | | | | |4|12|2|18
QD=10| |09| |C| | | |10フロンテアクイーン

QE=G|2| | | | | | |06クロコスミア
QF= | | | |09|2| | |15
QG=12| |H|2| | |14|5|03シャドウディーヴァ
QH= | | | | | |×| |01
QI= | | | | | |×| |09
QJ= | |×| | | |×| |07
18 17 18 15
    ※注「人気」は前日馬連順位

 以上です。

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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