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2024.09.30

スプリンターズS、結果とほぞ噛み

 スプリンターズS結果は――やっぱり下から1頭激走……の完敗(-_-)

 1着―西村淳 13ル  ガ  ル………[?]牡4 単勝=28.5
 2着―菅原明 02トウシンマカオ………[△]牡5
 3着―横山武 05ナムラ クレア………[◎]牝5
 4着―川 田 06ママ コチャ…………[▲]牝5
 5着―松 山 03ウインマーベル………[・]牡5

 一覧順位[H→E→C→D] 馬群[2→2→1→1]
 前日馬順[09→E→D→C] 枠順[E*→D→A*→A]

 枠連=7-1=33.7 馬連=13-02=158.4 馬単=394.0
 3連複=13-02-05=368.1 3連単=29907.0
 ワイド12=46.2 W13=38.0 W23=12.4

--------------

 本紙予想結果
 印騎 手番馬       名 馬 結果
 ◎横山武05ナムラクレア    D 3
 ▲坂 井07マッドクール    B  12
 ▲川 田06ママコチャ     C 4
 △レーン12サトノレーヴ    A  7
 △菅原明02トウシンマカオ   E 2
 ・横山典10ビューロマジック  10  8
 ・モレイ14ビクターザウィナー H  6
 ・松 山03ウインマーベル   G 5
 ●武 豊01オオバンブルマイ  F  11
 ?西村淳13ル  ガ  ル   09 1

--------------

【スプリンターズS、過去8年の実近一覧結果】
    一 覧     馬 順     馬群
2024年 H→E→C→D 09→E→D→C 2→2→1→1
2023年 A→B→C→QA C→E→A→D 1→1→1→3 乖4着
2022年 QE→F→QA→QD 09→E→F→12 4→2→3→3
2021年 D→B→E→QC C→A→11→H 1→1→2→3 逆3着
2020年 B→D→H→QF A→C→11→G 1→1→2→4
2019年 A→F→B→D B→C→A→F 1→2→1→1 乖2着
2018年 F→D→QE→G A→09→13→10 2→1→4→2 乖1着逆2着
2017年 E→F→QB→QD A→E→09→16 2→2→3→3 乖1着
2016年 QB→C→QH→F C→B→G→E 3→1→4→2 乖1着

 昨年馬順の結果は[C→E→A]でしたが、まさかの一覧ABC決着でした。3複は23倍と安かったけれど、馬連[一覧A→B]32倍、馬単51倍というチョーおいしい馬券――を買っていなかったので痛恨のほぞ噛みでした。

 過去の傾向としては第3、4群の乖離馬には印をつけたい。ただ、馬連は23年の馬群[4→2]と16年の[3→1]を除くと、第1、2群8頭内で決まっています。特に[1→1]が3回/8。この3回の馬連は[A-C-E]の3つ巴。馬順Cは過去5回も1、2着。
 よって馬順はCAB中心。Dの3着内が一度もありません。今年も続くか、そろそろ出頃か。その分馬順Eが2着3回。
 結論として[ABC-EFG]でしょうか。穴として馬順09-10-11位の馬にも注意したいところです。
----------------------------
 結果は第1、2群内8頭で決まったし、馬順D[05ナムラクレア]も「そろそろ出頃」と書いたとおり、3着に入った。また、穴として「馬順09-10-11位の馬に注意」と書いたとおり、09位[13ルガル]が激走したが、無印にしてしまった。
 02トウシンマカオの前走上がりAをもっと重視すべきだったかもしれない。

 以下一覧データの結果です。

****************************
 【GIスプリS 実近一覧表】 中山 芝12 16頭 定量58キロ
                  (人気は前日馬連順位)
順=番|馬       名牝歳|予OZ{実近}[展]3F|馬|乖|3指単複 印着
[1]
A=07|マッド クール  5| 3.7{AE}[5] |B| |BBBB ▲12
B=12|サトノ レーヴ  5| 4.2{BB}[6] |A| |AAAA △7
C=05|ナムラ クレア 牝5| 5.2{CA}[13] |D| |DDCD ◎3
D=06|ママ コチャ  牝5| 8.6{DH}[4] |C| |CCDE ▲4
[2]
E=02|トウシン マカオ 5| 9.8{GD}[10]A|E| |EFEG △2
F=10|ビューロマジック牝3| 9.9{EG}[1]逃|10| |     ・
G=08|モズ メイメイ 牝4|11.4{F10}[9] |13| |
H=13|ル  ガ  ル  4|12.4{12F}[7] |09| |     ?1
[3]
QA=03|ウイン マーベル 5|12.2{0911}[8]C|G|乖|FEGF ・5
QB=15|ヴェントヴォーチェ7|12.3{H12}[12] |11| |
QC=01|オオバンブルマイ 4|17.1{1015}[16]E|F|乖|HGFC ●11
QD=16|ウイングレイテスト7|15.4{1113}[3]B|14| |
[4]
QE=04|エイシンスポッター5|17.0{1314}[15] |15| |
QF=11|ダノンスコーピオン5|22.1{1416}[14]D|16| |
QG=09|ム  ゲ  ン 騙6|29.6{15C}[11] |12| |
QH=14|ビクターザウィナ騙6|41.0{1609}[2]逃|H|乖|GHHH ・

 注…「馬」は馬連順「3」は3複順「単複」は単複順位
---------------------------
 ○ 展開予想

※展開(3Fは前走の上がり優秀5頭)
 逃げ     先行     差し     追込
 10 14 16 06 -07 12 13 03 -08 02 09 15 -05 11 04 01
覧6 △ ◎ 〇 5 ▲
3F B C A D E
本・ ・ ▲ ▲ △ ・ △ ◎ ●
結 4 1 5 2 3
-------------
 [枠連順位]
 枠連型=A流れD [4巴型]   枠順AB= 6.5
 馬連型=A流れE [4巴系(E)] 馬連AB=10.8
 3複型=A4/8/   [完全4巴]   3ABC=20.7 《新》

 枠連=ABCD//EF/GH/     ([*]は代行)
 枠順=3641 72 85   枠順[E*→D→A*→A]
 馬順=CABE HG 1110   馬順[09→E→D→C]
 代行=D1613F 0915 1412
 ―――――――――――――
 結果=43 2 1

[オッズ分析]
 今回より3連複の型と特徴、3複1番人気のオッズを掲載します。
 型の[A4/8/]とはA流れBCDで切れ目があり、次の切れ目はEFGHの8位で、また切れ目があるという意味です。3複の順位は一応馬順A~Hと同じと考えて結構です。
 めったにないことながら、今回は馬順ABCDが3複で4巴になっています。そして、3複1番人気が約20倍ということです。

 オッズからの結論を書くと、3複1番人気が20倍を超えると、この3頭で決まりづらい。逆に10倍を切るほど集中しているようなら、3複ABC3頭で決まったり、うち2頭連がらみが多い――傾向があります。

 さて、枠連や馬連の傾向としては3枠に馬順C[06ママコチャ]D[05ナムラクレア]が同居したため、枠順Aに上昇しています。そして、馬順E[02トウシンマカオ]F[01オオバンブルマイ]同居の1枠が枠順Dとなってこの3641の4枠が4巴となっています。
 ということは枠連は枠順ABCD内で決まる可能性高いと推理します。
 枠順Aは補強かオトリか。お勧めは枠D1枠→CBA[463]。
 馬連は代行が絡むと難しいし、3複は枠E~Hより3着激走があるかもしれないので、お勧めはありません。

 なお、今回よりオッズに基づく自動購入馬券(3複)を紹介します。

 表-馬順A[12サトノレーヴ]軸→G[03ウインマーベル]=H[14ビクターザウィナー]→10[10ビューロマジック]・11[15ヴェントヴォーチェ]・B[07マッドクール]

 裏-馬順C[06ママコチャ]・D[05ナムラクレア]・E[02トウシンマカオ]・F[01オオバンブルマイ]4頭BOX

---------------------------
 結果、枠連の軸をD1枠と見て02番が2着。ただ、相手は4巴内でおさまらず、枠順Eの7枠となった。馬連や3複などは予感通り、枠順E以下から絡んだし、しかも13番はE7枠の代行にあたるので、的中は至難のわざと言うべきか。
 ただ、自動購入馬券の裏――のうち「CDE」が3、4、2着だから、もう1頭をE7枠にするにはどうするか。検討課題である。

***************************
 ※ 回  顧


 まずは勝った牡4歳13ルガルの鞍上、西村淳也騎手。
 GI初勝利おめでとうございます。涙涙のレース後でしたね。

 ただ、私の感想は「それ来る?」であり、「そっちかよお」も少々ありました。

 その前にウラ●とした武豊01オオバンブルマイについて。
 追い込み馬が01番に入った時の悪い方がもろ出たようです。
 スタート直後同馬はもちろん最後方。
 逃げた牝3歳横山典10ビューロマジックが入りの3F32.1で逃げる予想通りのチョーハイペース。向こう正面オオバンブルマイは最後方。
 見た目30馬身差くらいに見えました。「こりゃないな……」と私(^_^;)。

 それでも直線もしかしたらと期待したけれど、大外に出せず内を突く。
 前には15頭の馬群の山また山。終わったよ……。
 結果は11着でしたが、タイムは1076。勝ちタイム1070だから、コンマ6差なら頑張った方でしょう。

 さて、ルガルの勝利に対して「それ来る?」と思ったのは私だけではないと思います。
 一覧上位5頭が馬順A~Eと重なっている。
 結果トップ2頭のABが着外は想定外ながら、残り3頭が2、3、4着です。
 この5頭の3複10枚は買わない方がいいと思った通り、下からもう1頭激走しました。
 問題は激走の穴馬をどの馬にするか――今回のテーマはそれだったと言っていいでしょう。候補は16(頭)-5だから10頭います。

 しかし、私は(オッズ分析から)F以降馬順10位までの5頭と見ました。
 馬順で並べると以下       印脚質
 F=武 豊01オオバンブルマイ  ●追込(乖離)
 G=松 山03ウインマーベル   ・差し(乖離)
 H=モレイ14ビクターザウィナー ・逃B(乖離)
 09=西村淳13ル  ガ  ル   ?先行
 10=横山典10ビューロマジック  ・逃A

 おわかりでしょうか。
 私は馬順Aから10位(所謂1番人気から10番人気まで)10頭のうち9頭に印をつけたのです。唯一無印としたのが……西村淳13ルガル。
 それが1着だから……言うべき言葉はありません。ふにゃ。

 しかし、FGH3頭は乖離馬だから、印をつけないわけにはいかない。
 芝12のレースで逃げ残りがあり得るから10位の逃げAにも印をつける。
 残ったのが09位の西村淳13ルガル。
「もうええやろ。打ち止めや」てなもんです(^_^;)。

 また、今回(5歳が多いし、3歳は1頭だけ)穴馬は4歳から、と決めていました。
 4歳は3頭。牝馬の08モズメイメイは「ないだろう」と思ったので、候補は以下2頭。それが武豊01オオバンブルマイと西村淳13ルガル。

 両馬を比較してすぐに「01オオバンブルマイ」の結論が出ました。
 人気薄ながら新馬→G2連勝のオオバンブルマイ。GIVはないけれど、オーストラリアのGIクラスを勝っている。前走最内01番から最後方直線だけで3着に食い込んだ。鞍上豊は腐っても鯛――じゃなく、年老いてもベテラン豊。

 対してルガルは12戦[3414]。一つ勝つのに4戦を要し、重賞はG3の1勝のみ(2着2回)。そして、前走半年前の高松宮記念、1番人気10着(1秒2差)。
 なおかつレース後骨折したので、今回は骨折休養明けぶっつけのGI。
 鞍上7年目のGI未勝利、重賞8勝(全てG3)の西村淳也くん。

 無印も「むべなるかな」であり、ゆえに、レース後でっかく「そっちかよお」と叫ぶことなく、ぎりぎりほぞを噛むこともなく、「あら無印馬が来ちゃったよ。こりゃとれん」とさばさばしたもんでした。

 かくして、相変わらずのていたらくであり、実はオッズ分析からはE7枠を買える理由があったのですが、「今回はABCD4枠4巴内」と見切ったし、E7枠から来たのは代行でした。つまり、馬連・3連系は(総流しでもしない限り)どう転んでも獲れなかった……とつぶやいて不甲斐なさを《肯定》しています(^.^)。

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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2024.09.28

スプリンターズステークス、直前予想

 すでに別メルマガにて9月メルマガ再開のご挨拶は終えていますが、ほぞ噛み読者限定においては宝塚記念以来の再会です(^_^)。
 いよいよ後期GIの開幕。有馬記念までよろしくお願いいたします。

 夏競馬から9月中山まで私もいとこも絶不調で、先日こんな会話を交わしました。

いとこ「今競馬通帳残高2万くらいなんだが有馬記念まで持たせたいなあ」
わたし「それなら絶対確実な方法が一つありますよ」
いとこ「なんだなんだ」と目を輝かせる。
わたし「有馬記念まで予想はしても馬券を買わないことです。間違いなく今ある2万を有馬記念に投入できます(^.^)」
いとこ「それができれば苦労はないが……」

 まー私もいとこも有馬記念まで何回入金するか(情けない)競争です(^_^;)。
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 [この冒頭「何だか読んだ気がするなあ」と思った方は素晴らしい記憶力であり、一読法がしっかり身についたと称賛いたします。実は昨年のスプリSと全く同じ冒頭です(^_^;)。

 別に怠けたわけではなく、読み直して「いいこと書いてるじゃないか」と思ったので、再掲しました。それについ最近いとことほぼ同じ会話を交わしました(^_^;)。
 いとこはちっとも気づいていませんでした。

 私自身は昨年と明らかに変わっており、不調ながらも赤字は昨年より大幅に減らしています。理由は参加レースを少なくして購入点数も減らしているからです。
 競馬で(大きく)負けないためには「できるだけ購入レースを減らす」こと。
 これだけは間違いない、不偏不党(?)のルールだと思います(^_^)。

 さて、後期GI初戦スプリンターズステークス。混戦模様です。
 週中上位人気は以下の5頭ですが、いずれも馬柱をちらと眺めれば、すぐに「いちゃもん」が見つかります。

 [スプリS有力馬]
・12レーン牡5サトノレーヴ…前走G3キーンランドVだが、GI初。
・06川 田牝5ママコチャ…昨年スプリSVだが、その後3戦[5→8→2]着。
・05横山武牝5ナムラクレア…重賞堅実だが、GI7戦[0223]でVなし。
・02菅原明牡5トウシンマカオ…前走G2セントVだが、GI4戦最高6着。
・07坂 井牡5マッドクール…今年の高松宮記念馬だが、5ヶ月休み明け。

 書き写して「みんな5歳馬だ」と気づきました。
 果たしてこの5頭ですんなり決まるか。
 そこに4歳馬が絡むか。はたまた香港の刺客2騎か。
 まさかのチョー人気薄激走があるか。
 後期初戦を勝利で飾りたいところながら、難しそうです。


 まずはスプリンターズS、過去8年の実近一覧結果から。

【スプリンターズS、過去8年の実近一覧結果】
    一 覧     馬 順     馬群
2024年 →→→ →→→ →→→
2023年 A→B→C→QA C→E→A→D 1→1→1→3 乖4着
2022年 QE→F→QA→QD 09→E→F→12 4→2→3→3
2021年 D→B→E→QC C→A→11→H 1→1→2→3 逆3着
2020年 B→D→H→QF A→C→11→G 1→1→2→4
2019年 A→F→B→D B→C→A→F 1→2→1→1 乖2着
2018年 F→D→QE→G A→09→13→10 2→1→4→2 乖1着逆2着
2017年 E→F→QB→QD A→E→09→16 2→2→3→3 乖1着
2016年 QB→C→QH→F C→B→G→E 3→1→4→2 乖1着

 昨年馬順の結果は[C→E→A]でしたが、まさかの一覧ABC決着でした。
 3複は23倍と安かったけれど、馬連[一覧A→B]32倍、馬単51倍というチョーおいしい馬券――を買っていなかったので痛恨のほぞ噛みでした。

 過去の傾向としては第3、4群の乖離馬には印をつけたい。ただ、馬連は23年の馬群[4→2]と16年の[3→1]を除くと、第1、2群8頭内で決まっています。特に[1→1]が3回/8。この3回の馬連は[A-C-E]の3つ巴。馬順Cは過去5回も1、2着。
 よって馬順はCAB中心。Dの3着内が一度もありません。今年も続くか、そろそろ出頃か。その分馬順Eが2着3回。
 結論として[ABC-EFG]でしょうか。穴として馬順09-10-11位の馬にも注意したいところです。

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 【GIスプリS 実近一覧表】 中山 芝12 16頭 定量58キロ
                  (人気は前日馬連順位)
順=番|馬       名牝歳|予OZ{実近}[展]3F|馬|乖|3指単複 印着
[1]
A=07|マッド クール  5| 3.7{AE}[5] |B| |BBBB ▲
B=12|サトノ レーヴ  5| 4.2{BB}[6] |A| |AAAA △
C=05|ナムラ クレア 牝5| 5.2{CA}[13] |D| |DDCD ◎
D=06|ママ コチャ  牝5| 8.6{DH}[4] |C| |CCDE ▲
[2]
E=02|トウシン マカオ 5| 9.8{GD}[10]A|E| |EFEG △
F=10|ビューロマジック牝3| 9.9{EG}[1]逃|10| |     ・
G=08|モズ メイメイ 牝4|11.4{F10}[9] |13| |
H=13|ル  ガ  ル  4|12.4{12F}[7] |09| |
[3]
QA=03|ウイン マーベル 5|12.2{0911}[8]C|G|乖|FEGF ・
QB=15|ヴェントヴォーチェ7|12.3{H12}[12] |11| |
QC=01|オオバンブルマイ 4|17.1{1015}[16]E|F|乖|HGFC ●
QD=16|ウイングレイテスト7|15.4{1113}[3]B|14| |
[4]
QE=04|エイシンスポッター5|17.0{1314}[15] |15| |
QF=11|ダノンスコーピオン5|22.1{1416}[14]D|16| |
QG=09|ム  ゲ  ン 騙6|29.6{15C}[11] |12| |
QH=14|ビクターザウィナ騙6|41.0{1609}[2]逃|H|乖|GHHH ・

 注…「馬」は馬連順「3」は3複順「単複」は単複順位
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 ○ 展開予想

※展開(3Fは前走の上がり優秀5頭)
 逃げ     先行     差し     追込
 10 14 16 06 -07 12 13 03 -08 02 09 15 -05 11 04 01
覧6 △ ◎ 〇 5 ▲
3F B C A D E
本・ ・ ▲ ▲ △ ・ △ ◎ ●

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 [枠連順位]
 枠連型=A流れD [4巴型]   枠順AB= 6.5
 馬連型=A流れE [4巴系(E)] 馬連AB=10.8
 3複型=A4/8/   [完全4巴]   3ABC=20.7 《新》

 枠連=ABCD//EF/GH/ 
 枠順=3641 72 85
 馬順=CABE HG 1110
 代行=D1613F 0915 1412
 ―――――――――――――
 結果=

[オッズ分析]
 今回より3連複の型と特徴、3複1番人気のオッズを掲載します。
 型の[A4/8/]とはA流れBCDで切れ目があり、次の切れ目はEFGHの8位で、また切れ目があるという意味です。3複の順位は一応馬順A~Hと同じと考えて結構です。
 めったにないことながら、今回は馬順ABCDが3複で4巴になっています。
 そして、3複1番人気が約20倍ということです。

 オッズからの結論を書くと、3複1番人気が20倍を超えると、この3頭で決まりづらい。逆に10倍を切るほど集中しているようなら、3複ABC3頭で決まったり、うち2頭連がらみが多い――傾向があります。

 さて、枠連や馬連の傾向としては3枠に馬順C[06ママコチャ]D[05ナムラクレア]が同居したため、枠順Aに上昇しています。そして、馬順E[02トウシンマカオ]F[01オオバンブルマイ]同居の1枠が枠順Dとなってこの3641の4枠が4巴となっています。
 ということは枠連は枠順ABCD内で決まる可能性高いと推理します。
 枠順Aは補強かオトリか。お勧めは枠D1枠→CBA[463]。
 馬連は代行が絡むと難しいし、3複は枠E~Hより3着激走があるかもしれないので、お勧めはありません。

 なお、今回よりオッズに基づく自動購入馬券(3複)を紹介します。

 表-馬順A[12サトノレーヴ]軸→G[03ウインマーベル]=H[14ビクターザウィナー]
→10[10ビューロマジック]・11[15ヴェントヴォーチェ]・B[07マッドクール]

 裏-馬順C[06ママコチャ]・D[05ナムラクレア]・E[02トウシンマカオ]・F[01オオバンブルマイ]4頭BOX


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 ※ 直前予想


 前置きに取り上げた週中上位人気5頭は一覧のA~Eとなり、馬順もA~Eとなりました。再度馬順込みで列挙すると、

 [スプリS有力馬]
A12レーン牡5サトノレーヴ…前走G3キーンランドVだが、GI初。
C06川 田牝5ママコチャ…昨年スプリSVだが、その後3戦[5→8→2]着。
D05横山武牝5ナムラクレア…重賞堅実だが、GI7戦[0223]でVなし。
E02菅原明牡5トウシンマカオ…前走G2セントVだが、GI4戦最高6着。
B07坂 井牡5マッドクール…今年の高松宮記念馬だが、5ヶ月休み明け。

 馬順A流れEの自動馬券は(昨年同様)[A-C-E]です。
 この裏には[B-D]があるので、まずは何も考えず、馬連[C-E]と[B-D]、3複[A-C-E]と[B-D-A]を買っておきます。
 3複5頭ボックスは10枚。払い戻し20倍以上なのでプラスになるけれど買いません。というのはもしも馬順F以下から1頭激走すれば、おじゃんだから。

 さて、各馬いちゃもんはあれど、表はどうせ馬連・3複馬券だから、この5頭全て4着以下とはちょっと考えづらいでしょう。そこで、この5頭より表の◎を選びたいと思います。
 各馬を全成績・芝12成績順に並べ、そこにGI成績も加味すると以下、

馬順            [成績][芝12][GI]特 記
A12レーン牡5サトノレーヴ…[7101][6100][0000]G2も[0000]
B07坂 井牡5マッドクール…[6121][5111][1102]24年高松宮V
C06川 田牝5ママコチャ …[6325][1201][1001]23年スプリSV
D05横山武牝5ナムラクレア…[5544][5222][0223]7戦牡牝混合
E02菅原明牡5トウシンマカ…[7129][5024][0004]前走G2セントV

 馬順は全成績、芝12の成績順であり、GI実績を含めていることがわかります。

 かくして私の結論は……
 12サトノレーヴは成績・芝12優秀で、目下短距離G3を2連勝しているけれど、GI初、G2も未経験というのが引っかかります。
 また、02トウシンマカオも前走G2セントウルSを勝ったけれど、GI4戦全て4着以下はかなりビミョー。

 となると、昨秋スプリSと今春高松宮Vの2頭だが、07マッドクールのGI結果を見ると、1、2着の人気はともに6番人気。負けた2回は香港GIだが、香港スプリントが2番人気8着、前走チェアマンズが3番人気11着。つまり、上位人気で走らず、人気薄で激走する裏切り馬。今回2番人気では裏切られる?
 一方、06ママコチャは1つ勝つのに3戦を要し、しばらく条件戦を走っていた。つまりはエリート馬ではない。

 となると、押し出されるように◎は05ナムラクレア。
 確かにGIVはないけれど、GI7戦全て牡牝混合での善戦は評価できる。
 2着に来てくれれば、馬連、3複の軸になります。

 というわけで、表の◎は05ナムラクレア。一覧の過去8年データで馬順Dは一度も3着内がありません。しかしそろそろ出頃と見ます(^_^;)。
 スプリS表予想
 ◎05ナムラクレア 
 ▲07マッドクール
 ▲06ママコチャ
 △12サトノレーヴ
 △02トウシンマカオ

 次に後期初、連単軸にしたいウラ●。
 香港からの刺客2騎はセン馬だし、良くて3着候補。
 ウラ●として悩んだのは正反対の脚質を持つ2頭です。
 かたや逃げAの牝3横山典10ビューロマジック、かたや追い込み牡4武豊01オオバンブルマイ。

 10ビューロマジックはもちろん芝12の逃げ馬。牝3歳ゆえ54キロと斤量有利。GI初ながら、短距離G3を2連勝。前走G2セントSは1番人気(13着)。
 光るのは3戦目の未勝利を1秒7の大差勝ちしています。単騎の逃げなら一気に行けるかもと考えたけれど、今回は香港馬14ビクターザウィナーも逃げ馬。
 共倒れの可能性もあって両馬をウラの[・]とします。ただ、まさかの「行った、行った」があるかもしれず、逃げA-B[10-14]の馬連も買っておきます(^.^)。

 となると、4歳武豊01オオバンブルマイをウラ●。
 全成績9戦[4023]とイマイチ。芝12はたった1戦、前走G3キーンランドCの3着(7人)のみ。追い込み馬が最内01番。斤量58キロ未経験。買える要素なし?
 
 同馬は当初マイル王を狙っていたようで、新馬→G2(ともに芝14)を連勝すると、朝日杯挑戦7着。3歳春はマイルG3アーリントンC7着後NHKマイル挑戦10着。
 その後海外武者修行3戦を[V→13→10着](芝15→マイルGI2戦)。

 注目すべきはこの初戦――オーストラリアの芝15ゴールデンイーグルを勝ったこと(4人)です。
 同レースに格付けはないけれど、1着賞金ほぼ4億。メルボルンカップや凱旋門賞並みの賞金です。つまり、ほぼGIレースと思っていい。結果、オオバンブルマイの総賞金5億は全16頭のトップです。

 そして、帰国後初戦が札幌G3キーンランドC。武豊鞍上、初の芝12で3着。
 ここでも16頭立ての最内01番。7番人気。しばらく後方をちんたら走って4角も16番手。そこから上がり最速33.0を出してコンマ3差の3着まで追い上げました。

 今も書いたように今回はぎんぎんに逃げたい馬が2頭いてハイペース必至。
 鞍上豊さんなら追い込みしかない。もしかしたら最後方追い込みがはまるかもと思って連単軸のウラ●とします。
 

 以上です。8頭に絞ったら、馬順Gが入っていませんでした。
 乖離馬でもあるし、馬順G03ウインマーベルも[・]として追加します。

 本紙予想
 印騎 手番馬       名 馬順
 ◎横山武05ナムラクレア    D
 ▲坂 井07マッドクール    B
 ▲川 田06ママコチャ     C
 △レーン12サトノレーヴ    A
 △菅原明02トウシンマカオ   E
 ・横山典10ビューロマジック  10
 ・モレイ14ビクターザウィナー H
 ・松 山03ウインマーベル   G
 ●武 豊01オオバンブルマイ  F

 さて結果は?


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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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2024.09.25

『空海マオの青春』論文編 後半 第2号

 異常気象の話題は前号で切り上げる予定でしたが、9月末彼岸の3連休に能登半島で甚大な水害が発生したので、取り上げます。
 土日二日間で2ヶ月分以上の雨が降り、多数の河川の氾濫、土砂崩れでまるで津波の後のような状態になりました。元日の地震に耐えた新築の家とか、被災者がようやく入居した仮設住宅などが浸水被害を受けています。
 今年二度目となる被災に心折れるのではと思って被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。

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 本号の難読漢字
・貶める・憤懣(読めなければ検索を)
・『求聞持法』(ぐもんじほう)…空海が四国太龍山と室戸岬双子洞窟で行った修行。「のうぼう、あきゃしゃー、ぎゃらばや、おんありきゃー、まりぼりそわかー」の真言を、明けの明星を見ながら1万回となえる。
・『三教指帰』(さんごうしいき)…空海が23歳時書き上げた儒教・道教・仏教の三教を比較した思想書。自身の三教遍歴の実態を含ませた結果、私小説的側面を持っている。[後段は御影祐の新説]

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***** 空海マオの青春論文編 後半 *****

 後半第2号 プレ「後半」その2「ここ数か月の心の問題を探る」

 7月から8月の猛暑は北海道を除いて9月になっても続きました。
 私はこの間「空海論の後半をどのように書こうか」と思いつつ、世の中のもろもろを眺めていました。気候関係のことは前号に書いた通り。

 国内外において大きな話題が結構ありました。
 世界ではパリオリンピックにパラリンピック開催。東京オリンピックでは観客ほぼ不在、声出し禁止だったので、応援のある競技や試合は新鮮な感じで、選手もさらに力を出しているように見えました。
 また、アメリカ大統領選で高齢現職が辞退して女性副大統領が候補に昇格、花札元大統領と文字通り雌雄を決することになりました。

 かたや日本国内では8月の四国地震後、一週間にわたって「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発出。ちょっとした衝撃でした。テレビでは津波警報とか注意報のように、毎日24時間その注意が出続けたからです。当該地方は否応なく何らかの準備をしなければならないと感じたことでしょう。

 そして、どうやらそれと関係ありそうな「令和の米騒動」。
 これは東京から始まって地方にも波及。私はすぐに2011年3月11日の東日本大震災を思い出しました。
 当時東京町田市にいたので、あの日夜都心のスーパーに人々が集中して物がなくなっているとのニュースがあり、翌日「まさかなあ」と思いつつ近くのスーパーに行ってびっくり。
 店内は多くの人でごった返してレジは1時間待ち。ほとんどの棚から食料品が消えていました。

 私は一人暮らしだし、普段から20日は部屋に閉じこもれるほど食糧を蓄えているので、スーパーの喧騒を横目に帰宅しました。
 別に災害対応をしていると自慢したいわけではなく、買って使わない食料品がたまっているだけです(今もそう)。袋麺なぞ賞味期限切れ1年後でも食べていました。

 令和の米騒動はそこまでいかないにせよ、「スーパーや米屋を数軒回った。お米が一つもない」と聞けば、不安にかられる。政府は「お米は足りている」と盛んに言っていたけれど、それが信じられない。思うに「取りあえず一袋備蓄してもう一袋買っておこう」――てなところでしょうか。

 オリンピックに戻ると、日本人による連日のメダルラッシュに大いに沸きました。
 日本のメダルは金20、銀12、銅13――計45個は海外開催では過去最多。世界の3位となりました。日本人個人やチームの大逆転とか、初のメダルなど話題は豊富でした。
 一方、パラリンピックの日本は金14、銀10、銅17――計41個で世界の10位。

 もっとも、若干ひねくれ者の私は「ロシアが参加していないからな」と思ったし、しばしば「ウクライナ」の選手の名を聞きました。特にパラリンピックのウクライナは世界7位の金22個を獲得していました。
 結局「せめてオリンピック期間中だけでも停戦を」とはならなかったようです。逆にウクライナ戦争は新たな展開を見せ、開戦後初めてウクライナがロシア西部に越境攻撃して一部占領しました。ロシア国民13万人が避難したとのこと。

 停戦にならなかったのはガザも同様で、パラリンピック中から9月末現在も戦火が途絶えることはありません。
 すでにガザの死者は4万人を超えています。かたやイスラエル側の(民間人)死者は当初の1000人ほど。ただ人質は続いており、時折空爆などで亡くなったとの情報も流れて来ます。
 私たちはガザの被害を強調して停戦を求めるけれど、欧米の人々は最初のハマス侵攻と人質を取ったテロ行為をそれ以上に問題視している感じです。

 8月9日、これに関連する話題がありました。長崎の原爆記念日、長崎市はロシアとイスラエルの大使を式典に招待しなかった。それを知った米英仏などG7国大使が式典を欠席して「抗議の意を示した」のです。6日の広島でこのことが話題とならなかったから、広島ではイスラエルの大使を招待したのでしょう。

 私はアメリカと日本人の原爆や戦争に対する考え方の違いを見るような気がしました。
 アメリカでは今でも「原爆投下によって戦争を終わらせた」とか、日本人が原爆の悲惨さを訴えると、「リメンバーパールハーバー」の言葉が返って来ることがある。
 宣戦布告なき真珠湾攻撃によって何人死んだか。日本人はあまり知らないようです。  ウィキペディアによると、戦死者2334名、民間人死亡68名とあります。奇襲攻撃によって二千数百名の死者が出たことは当時衝撃をもって迎えられています。

 対してその後米軍の日本への攻撃による死者――特に1945年の沖縄戦、本土空襲、そして広島長崎の原爆によって多くの民間人が亡くなっている。日本の死者数は比べものにならないと思うけれど、アメリカの人は「リメンバーパールハーバー」の方が重いと考えるようです。

 オリ・パラ開始前、心の問題が噴出した辞退劇がありました。
 オリンピック直前ある女性選手(19歳)の喫煙飲酒がばれて代表を辞退。チームの中心選手だっただけに、国内では「厳しすぎる」から「当然だ」まで賛否両論。
 また、別の女性選手(41歳)はパラリンピック前に同種目のライバルであった有力選手をSNSによって誹謗中傷したことが発覚、裁判となっており、8月に判決が出ました。賠償命令を受けた彼女は相手に謝罪してパラリンピックを辞退、帰国しています。

 かたやストレスとプレッシャーに耐えかねて飲酒喫煙に、かたやライバルを貶める行為に走った。残念な辞退であり、心の弱さが噴出した例と言わざるを得ません。

 また、ライバル国選手のミスによって日本チームが大逆転の金メダルを獲った――というのも目を引きました。体操男子団体です。
 そもそも日本のエースが不調で、最終種目鉄棒を残して日本は銀、中国の金がほぼ確定。両国の間には「絶対逆転できない」ほどの点差がありました。

 ところが、中国選手が一度ならず二度も落下。日本の大逆転金メダルとなりました。
 日本人選手の歓喜、かたや中国選手の消沈した表情が印象的でした。二度も落下した選手は立ち直れるだろうかと思って痛々しい感じでした。
 中国SNSでは「何やってんだ」と非難の声、かたや「仕方ない。よくやった」の声が交錯していたそうです。終わって「あれがなければ」とつぶやくことは大いにある事態で、どう受け入れるか、その後どう生きるか問われるところです。

 対戦型スポーツや採点競技は相手のミスで勝つことがある。もしかしたら、オリンピック会場やテレビ観戦した視聴者の中に「失敗しろ!」と祈った人がいたかもしれない。日本の大逆転金メダルはそれが実現した例でした。
 祈った人は事後どう思ったか。「祈りがかなった」と歓喜したか。あるいは怖くなったか、後味の悪さを感じたか。これも心の問題でしょう。

 その一方、東京で金メダリストとなっていたある女性選手は連覇を目指したけれど、予選でミスを多発。決勝の上位8人に入れそうになかった。しかし、その後演技する一人か二人がミスすれば、決勝に進める位置でした。
 彼女は「そのために人が失敗することを祈りたくない」と言って予選敗退となっています。

 心の問題も差別偏見の話となれば軽く見ることはできません。
 花札元大統領が副大統領と初のテレビ討論会で、「移民がペットの犬猫を食べている」と発言しました。司会者が「そのような事実は報告されていない」と訂正したけれど、花札陣営はそれを信じているようです。
 独裁者は周囲の出来事を吟味検証して考えるのではなく、自分の考え・感情にあった報告を事実・真実として取り上げる――典型的な例でした。

 イギリスでは7月に少年がナイフで次々に人を刺して子ども3人が死亡する事件がありました。その後「犯人は移民だ」との声が広がり、暴動となって1000人以上が逮捕されました。当局が「違う」と訂正してもおさまらなかったのです。

 思い出すのは日本の戦前。1923(大正12)年9月1日、関東大震災で朝鮮人狩りがありました。「日本人を殺そうとしている」とのデマが広がり、逆に虐殺される事件でした。一体何人殺されたかわからないままです。
 東京両国の都立横網町公園には「朝鮮人虐殺犠牲者の慰霊碑」(73年建立)があります。そこには犠牲者数「六千余名」と刻んであり、毎年9月1日、日朝関係者が追悼式典を行っているそうです。

 あのときはまだ情報機器が未発達で口伝えのうわさが被害を拡大した。だが、現代はテレビ・ラジオ・パソコン・スマホとたくさんの情報媒体がある。なのに、逆にフェイクニュースが広がってしまう。だけでなく、それを信じてしまう。さらに復唱、拡散するという行動に出る。

 これも独裁者と同じ(だと思います)。移民への反感、政府への不満を抱えた人はその感情に合致する情報を、疑うことなく「真実」と見なす。だから、たやすく信じるし、自分は正しいと思って行動に移す。思い込みを訂正するのはとても難しい例と言えます。

 また、九州以外ではあまり大きな話題にならなかったかもしれないことに福岡―韓国間を往復する高速艇の隠蔽問題があります。
 JR子会社が運営するクイーンビートルという高速艇が浸水していたのに、会社ぐるみでそれを報告せず、3か月間航行を続けていた。浸水の隠蔽は前社長の指示でした。

 この報道を受けて2年前の4月、北海道知床であった遊覧船沈没事故を思い出した人も多いと思います。乗員乗客26人が死亡(20人)、行方不明(6人)となっています。
 事故の原因として当時波が高かったことの他、船首甲板部のハッチの蓋が密閉されていなかったこと、船体下部の隔壁に穴が開いていたことが指摘されています。きちんと整備されていたら沈没は免れたかもしれません。
 今年9月18日運航会社社長が務上過失致死などの疑いで逮捕されました。

 2年前の遊覧船沈没事故を思い起こせば、浸水を隠蔽して運航を続けるなど考えられないでしょう。しかし、担当者も社長も隠蔽した。九州JR社長も陳謝したけれど、JR貨物では検査不正が発覚しています。また、トヨタも検査不正があったことが報告されています。

 私は『続狂短歌人生論』第12章38号「日本的カーストという絶望」の中で「日本人の上には逆らえず、社長になっても下の者意識を持っている」ことがこれら組織の不正の温床になっていると指摘しました。

 最後に8月末から9月にかけて某兵庫県知事のパワハラ、おねだり疑惑の数々がテレビをにぎわせました。詳細は割愛します。この場合はトップに立って独裁者となった例でしょう。

 さて、これらもろもろに関して空海論に関係する結論じみた考えを書くと……
 いずれも「あり」ということです。

 ストレスとプレッシャーに耐えかねて飲酒喫煙に走る。
 ライバルさえいなければと思って誹謗中傷をSNSに書き込む。
 ミスをして鉄棒から二度も落下する。
 対戦チームのミスによって勝ったり上位に行ける。
 相手のミスを祈る。……

 空海は「みんな思っていい、感じていい、やっていい」と受け入れます。

 と書けば、「おいおい。なんちゅーこと言うねん」と叱られそうです。

 しかし、これこそ空海が到達した境地――《全肯定》です。

 私の『空海論』前半ではこの「全肯定」について詳しく書いていません。
 空海は儒教→道教→仏教遍歴、二度の求聞持法修行によって全肯定の萌芽を得ます。
 その成果(とも言いづらいほどのかすかな目覚め)は『三教指帰』序と結論の漢詩に認めた。
 23歳の暮れのことです。本格的な獲得・体現はそれ以後にあります。

 一般的には密教の深奥が「全肯定」であり、それは空海が入唐(31歳)後現地にて学び、日本に招来したと理解されています。
 しかし、私は「空海は日本在中から全肯定の境地に達していた」と考えています。

 なぜこの仮説が成り立つのか。
 それは空海が入唐(長安入京後)わずか半年で密教第八祖となっているからです。
 すなわち、密教の相承者として免許皆伝を取得したことになります。
 こんなの普通「ありえへん」事態です。

 たとえば、日本の華道茶道、柔剣道……師匠がいて弟子が日々鍛錬と修行に励んでいる。
 ところが、師匠はある日突然外国からやって来た新参者に免許皆伝(=師匠の資格)を与えた。これと同じことです。
 弟子たちは下の者意識から黙っているけれど、口をとがらせ「なにそれ?」と憤懣やるかたない。
 対して師匠は言うでしょう。
「お前たちはまだまだ修業が足りぬ。だが、彼はすでに宗匠たるにふさわしい見識、技能を持っておる。だから、免許を与えるのじゃ」と。

==============
 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:一読法の復習です。最後に「全肯定」についてちょっと触れています。
 読み終えたらつぶやいていい言葉(疑問)があります。いや、あるはず。
 それは「みんな思っていい、感じていい、やっていい――とあるが〇〇もか?」とのつぶやき。〇〇には「これ」が入ります。
 では、その中身を文中より具体的に列挙してください。「これもか、あれもか」と例示できるはずです。「わかんないよ」と言う方は再読しましょう(^_^)。

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2024.09.21

『空海マオの青春』論文編 後半 第1号

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 本号の難読漢字 なし(「寿ぐ」読めなければ検索を)
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***** 空海マオの青春論文編 後半 *****

 後半第1号 プレ「後半」その1「猛暑を生き延びた御影祐(^_^)」

 約2ヶ月半のご無沙汰、夏を乗り越え――中の御影祐です。
 こちら九州では9月半ばになっても吹く風が
「秋来(き)ぬと目にはさやかに見えねども~」ではなく、
 秋来(こ)ぬといまだ真夏の陽気かな……が続いています。

 (前メルマガ)『続狂短歌人生論』71号「後記」に、
「7、8月は全メルマガ休刊して夏休み」として以下のように書きました。
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 猛暑・酷暑が予想され、梅雨末期の線状降水帯はこれから本番。台風も巨大化して襲来するでしょう。地震だっていつどこで起こるか全くわかりません。災害は忘れたころにやってくる――との言葉はもはや死語同然。
 世界も地球温暖化という人類共通の敵に立ち向かわねばならないのに、「戦争なんかやってる場合じゃないだろが、武器を買うために大切な虎の子使ってるときか」と各国リーダーに言いたい気分。
 どうか生き延びて9月(か10月)のメルマガ再開にお付き合いください。
 もちろん私も。まだまだ書きたいこと、書かねばならないことが山積みです(^_^)。
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 その後の全国的な猛暑酷暑、東北地方の梅雨末期豪雨、8月は関東のゲリラ雷雨、月末には九州を縦断した(930ヘクトパスカルという)巨大台風。そして、九州南部の地震を経て初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表される――などなど、昔なら「あなたの予言的中ですね」と言いたくなるほどズバリの文言でした。
 もっとも、これらの言葉はいつも起こっていることを書き連ねただけで、誰も「予言的中」と言ってくれないでしょう。もはや「災害は毎年どこかで起こっている」と言うべきです。

 ……と、『空海マオの青春』論文編、後半第1号を「プレ『後半』その1」と題して書き始めたこと、読者各位にとっては(予感しつつも)「何それ?」とつぶやかれたかもしれません。

 私は以下3種のメルマガを制作・配信しています。
 1「狂短歌人生論」
 2「ほぞ噛み競馬予想」
 3「空海マオの青春」

 3の読者にとっては「ようやく空海論後半の始まりか」とわくわくしつつ、「プレ『後半』って何だあ?」とつぶやき、「しかも空海論と全く関係ない冒頭じゃないか」といら立ちを強めたかも。

 一方、1、2の読者は「たぶん空海論メルマガも配信されるだろうなあ」との予感が的中し、しかし(最近の時事雑談からスタートしていることに)、「御影祐らしくはあるが、今後どうなるんだ」との疑問を抱かれたかもしれません。

 もちろん読者の「一読法的つぶやき」は大いに意味あることであり、私とリモート会話でも交わすなら、質問や感想がいろいろ飛び出していいところです。

 ゆえに、空海論、後半開始前に「プレ」が必要なのです(^_^)。
 ちなみにネット解説では《「pre」とは「英語の接頭語であり、何かが「前」や「先」にあることを示す》とあります。

 なにしろ空海論前半の最後は今から5年半前の2019年2月配信でした。
 復習が必要だし、後半開始前の「前置き」も必要でしょう。

 というわけで、まずは『空海マオの青春』論文編後半を3種メルマガ読者全員に配信すること、了解願いたいと思います。


 次にプレ「後半」その1の冒頭として『続狂短歌人生論』71号の「後記」から開始した――この(意味「わかりますか」とクイズにしたいところですが)理由について。

 空海論後半は『続狂短歌人生論』の内容を引きずると言うか、そこで語られなかったこと、もっと深い心の奥の奥を掘り下げる予定だからです。

 つまり、空海のことに興味関心がある3の読者だけでなく、1・2の読者にとっても、本稿は大いに有益であるはず。なので、メルマガ読者全員に配信したいと考えました。
 もちろん御影祐のホームページやブログにも同時公開して日本と世界の人々に訴えます。

 ところで、空海青春時代(生誕から入唐帰国まで)に関する小説『空海マオの青春』を書き上げたのは2012年のことです。

 完成当初は出版を考えましたが、原稿用紙1000枚にもなんなんとする長編小説。出してくれる出版社なく、自費出版するオゼゼもなく(^_^;)、2012年2月から3の読者にメルマガ公開しました。
 競馬予想読者には配信しなかったと思います。狂短歌ジンセー論読者には配信した……かどうか忘れました。12年も前のことです。

 小説編はきっちり1年かけて配信を終え、13年5月から「論文編」を開始しました。
 私が構想した若き空海像はこれまでの研究、偉人伝と大きく隔たっており、それが単なる作者の空想(妄想)ではないこと、根拠があると訴える必要があったからです。
 こちらは3の読者のみだったと思います。競馬読者には間違いなく配信していません。

 論文編の下書きは充分あったけれど、考えつつ、調べつつの執筆だったため、月イチ配信となり、前半だけで計55回。55号の配信は2019年2月だから6年かかりました。
 その後記に「次号は4月か5月に再開したいと思います。しばらくお待ち下さい」と書いたところで長~い休刊(^_^;)に入り、5年半の空白を経て今日に至る……という経過をたどりました。3「空海論」読者各位には改めてお詫びいたします。m(_ _)m

 もちろんこの間さぼっていたわけではありません。
 最大の執筆活動は長年の懸案であった『一読法を学べ――学校では国語の力がつかない』 を執筆公開したことです。2019年3月から最終57号は2年半後、21年の12月に完成しました。

 一読法でお読みなら、上記2段の数字のつながりに気づいてほしいところ。
 2019年2月『空海論文編』前半終了→3月『一読法を学べ』執筆開始。2年半後の21年12月終了。
 私の小説はとにかく長編。空海の小説も論文編前半も各号長いこと長いこと(^.^)。
 読者はおそらく読もうともしないか、読んでも理解度3割にとどまっているであろう。
 あるいは「そのうち読もう」と思ってうっちゃられ、気づいたらたまりにたまって読む気を失くす(自宅がゴミ屋敷化するかのように)。

 ここはどうしても読者各位に「長文の読み方」を教えなければならない。
 それが(空海論の後半開始前に)『一読法を学べ』をはさんだ理由です。

 ここで読者各位の素朴な感想(つぶやき)に答えておきます。
「どうしてそんなに年単位でかかるんだ?」と。

 理由は年の半分を競馬GI予想(と回顧)執筆に充てているからです。
 GI実施週は毎回金曜から土曜にかけて競馬のデータチェックと『ほぞ噛み予想』執筆。
 日曜日に結果を受けて回顧執筆、月曜公開。金から月4日間はこれが全て。
 ゆえに、他の執筆活動は火水木の3日間だけ。そこに友人とのゴルフや酒席、親戚との交流などが入れば、メイチやっても時間がかかるのです。

 もちろんGIのない1月2月、6~9月の半年は他の執筆活動に費やせます。
 が、7月8月は真夏でお休み……と書きつつ、実は(これまで)真夏であっても投稿小説などを書いていました。が、今年ばかりはそれもなし。

 なにしろ我が家にエアコンはありません。日中暑くとも熱帯夜になることが少ないので、窓を開ければ何とか寝られるからです。
 ただ、この夏ばかりは危ない気温の上がり方で、さすがに午後と夜の二度水風呂に浸かってこなしてきました。8月半ばにはスポットエアコンも購入。熱中症だけは防いで生き延びたってところです。

 閑話休題。
 2021年12月に『一読法を学べ』を終えたところで、「いよいよ空海論後半に入るか」と思ったけれど、またも「その前に『続狂短歌人生論』を片付けてしまおう」と『続編』の執筆開始。
 新型コロナの流行もあって執筆活動が低下して『続狂短歌人生論』 のメルマガ開始は23年3月から。そして1年4か月後の今年7月、ようやく「エンドマーク」を打って現在に至る……というわけです。

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:空海論文編 後半のスタートです。次号は「プレその2」、その後は「空海論文編前半の復習」と題して空海論前半の確認に時間をかけます。
 空海論後半の序と言ってもよく、本論開始はその後となります。本論は月イチ配信の予定ですが、しばらく10日に一度くらいの頻度で配信したいと思います。
 また、せっかく一読法読書術を公開した以上、ときどき「一読法で読んでいますか」との警告をはさむこと、これも「めんどくせえなあ」とつぶやきつつ、ご了解ください(^.^)。

 最後にメモリアルな二つの快挙を寿ぐべく記しておきます。

 一つは俳優の真田広之さんがプロデュース・主演を務めた米国ドラマ『SHOGUN 将軍』がエミー賞18冠に輝いたこと。作品賞・監督賞・主演男優賞など日本初であり歴史的快挙と称賛されています。

 もう一つは今朝(20日)飛び込んだニュース。米大リーグドジャースの大谷翔平さんがとうとう前人未到のホームラン・盗塁の[50-50]を達成しました。
 あるコメンテーターが「49から50号に壁があるのでは?」と語っていましたが、49、50、51と1試合3発で一気に達成しました。二刀流じゃなくてもこういう記録をつくるのだから、ほんとにすごい若者です。
 どちらもおめでとうございます(^_^)。

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