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2025.07.10

狂歌教育人生論――2025参院選前の二言三言

 ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」
 2025年7月14 日(月)第 273号

 暑中……と言うよりむしろ猛暑お見舞い申し上げます。m(_ _)m

 九州は史上最速6月末に梅雨明け。その後各地も続々と梅雨明けしたのに、突然のゲリラ豪雨頻発。かと思えば35度超の猛暑が続いて早夏バテ気味?
 熱中症にはくれぐれも気を付けてください。

 実家のある大分西部山間地も日中はほぼ猛暑前後の気温になります。
 ただ、今のところ熱帯夜だけはなく、窓を開けて寝ると未明には涼しい風が吹き込んできます。

 さて、夏休み突入でメルマガ休刊――の予定でしたが、20日に参院選があり、議論喧しい中、むらむらと(^.^)執筆意欲が湧いたので、『狂短歌人生論』を一つ発行することにしました。
[「喧しい」読めない人は検索を。フリガナ4文字です]

 ただ、「こんなに暑苦しいのに、御影のさらに暑苦しい長文なんぞ読む気がしない」読者のために(^_^;)、テーマごとの狂短歌と簡単な解説にとどめます。

 取り上げたテーマは以下、
[1]2万円給付か消費税減税か
[2]消費税の根本問題
[3]選択的夫婦別姓
[4]令和の米騒動
[5]アメリカと日本は対等の関係か?

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*****「狂短歌人生論」 *****

 (^_^)本日の狂短歌(^_^)

 ○ 2万円 給付の価値は2百円 富裕層にあげる意味あり?

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 (^_^) ゆとりある人のための20分エッセー (^_^)
 【 2025参院選前に二言三言 】
[1]2万円給付か消費税減税か

〇 2万円 給付の価値は2百円 富裕層にあげる意味あり?
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 ひと月10万前後で暮らしている(年収120万前後)の人にとって2万円は掛け値なしの2万。
 年収100万とすれば、割合は2パーセント。一度にもらえれば外食で数回ごちそうが食べられます。
 では、年収1000万の人にとって2万とは年収の何割か。
 答えはヒトケタ下の0.2パーセント。
 これを年収100万円の人にあてはめると、0.2パーセントとは2千円です。

 私はひと月10万ちょっとの年金生活。たぶん貧困層に入るでしょう(ただ実家なので住居費は固定資産税分だけ)。我ら貧困層が年間2千円の給付を「ありがたい」と思えるでしょうか。
 つまり、年収1000万以上の人に2万あげたって彼らは何のありがたみも感じないのではないか。
 年収1億なら2万はわずか200円……(-_-)。

 では政府与党はなぜ赤ん坊からお年寄り、貧困層から中間層、富裕・チョー富裕層まで国民全員に2万(子どもと非課税世帯にはさらに2万)「給付しよう、給付しなければならない」と考えたのか。賢明なる読者なら、理由はおわかりですよね。

 えっ、「わからない、わかるわけない」ですって?
 富裕層になったつもりで、考えてみてください。
 ヒントは「掛け値なし」の言葉。


[2]消費税の根本問題

○ 働かぬ人から税を取る日本 産めば産むほど 納税増える
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 これは『続狂短歌人生論』34節「出産子育てと消費税」に掲載した狂短歌です。

 野党は消費税の廃止、もしくは税率軽減(特に食料品への課税0)を主張し、与党特に自民党は「消費税断固死守」をめぐって議論百出。
 消費税を廃止しない理由は「社会保障など使い道が決まっている。軽減したり0にするなら代わりの財源を示せ」と言います。

 私がこの議論に不満な点はどの党も「消費税は本来税金として取ってはいけない方法である」ことを語らないこと。上記34号はそれについて解説しています。

 すでに配信済みですが、中身はお忘れだと思います。
 おヒマならエアコンの利いた部屋でお読みください。

 ポイントは「税金は働いていない人、無収入・低収入の人からは取らない」のが原則。
 だが、消費税は赤ん坊から小中高の子どもたち、障害があって働けない人、ホームレスからも税金を取る。
 これを人頭税と言って天下の悪法です。

 また、いくら給付金を与えても(それが生活費として使われる限り)常に国に10パーセント(~8パーセント)が返ってくる。
 国民にとって2万円、4万円の給付金は1万8千円、3万6千円の値打ちしかない。
 月利1割の高利サラ金に10万借りると、最初に1万引かれるみたいなもの。

 国にとっては総額2兆円を給付しても、実質1兆8千億円で済むことになる。
 減税だと2兆円はマイナス2兆円。
 こりゃあ減税より給付がいい。労せずして2千億円のタナボタ税収(^.^)。

 いやいや、さすが頭の切れる人たちが考えた制度です。
 もっとも、これをずる賢いとも言います。

 では、上記34号に書かれていないことに対して一つ質問。
 政府与党(一部野党)はなぜ消費税をやめる気がないのか。
 これも与党議員・政府・官僚になったつもりで考えてみてください。

 ヒントは誰でも「めんどうなことを四苦八苦してやるより、簡単な方法で達成したい」と思うもの。
 もう一つは「クロヨン(9・6・4)」とか「とうごうさんぴん(10・5・3・1)」の言葉の意味。それを知っていれば答えがわかります。


[3]選択的夫婦別姓について

〇 自由だと言いつつ夫の姓にする 離婚で傷つく妻と子ども
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 夫婦別姓は強制でも何でもない。「夫か妻、どちらの名字に寄せるも良し。別姓のままでもいい」という制度。侃々諤々の議論ですが、だいたい反対しているのは男たち。
 それも「男は外で働き、女は家を守って子どもを育てるべき」と考えている人たち(でしょう)。

 かつての亭主関白、専業主婦が家族の理想。「三従の教え」こそ女性の生きる道(と信じている?)。[三従の教え、意味不明なら検索を]
 共稼ぎが世帯の7割を占めるようになった時代に即応していないというか、旧弊固執の方々。

 私が言いたいことはただ一つ。夫の名字に変えた女性が離婚するとき、傷つくのは妻と子どもたちである――こと。

 名字が違う男女が結婚して夫の名字になった。結婚式では家族、親族、友人、職場の誰かれが「おめでとう。末永くお幸せに」と祝福した。働く妻は職場で「名字が変わりました」と知らせる。

 だが、いろいろあって離婚することになった。それを職場で「わたし離婚しました」と報告する人はまずいない。もらったご祝儀を返還する人もいないでしょう。

 夫は黙っていれば離婚は判明しない。専業主婦も口を閉ざせば済む。
 だが、働く妻が職場で「名字が元に戻りました」と言えば、「ああ離婚したんだ」とわかる。妻は職場で肩身の狭い思いをする……。

 二人に子どもがいれば、子どもは両親の離婚にまず傷つく。妻が子を引き取ると、子どもの名字も変わる。この子は小学校程度だと、「なぜ名字が変わったのか」と周囲から好奇の目で見られる。
 子どもは父と母の離婚ですでに心を傷つけている。名字が変わることでさらに深く傷つく……なぜそれを想像しないのかと思います。

 ただ、子どもの名字を父か母どちらかにするといろいろめんどうなことも多い。
 私にはこれを解決する妙案があります。それは夫婦別姓にした時、生まれた子どもを父か母の名字によせるのではなく、新しく創姓することです。

 そもそもどうして「子どもを父か母どちらかの名字にする必要がある」のでしょう。
 そして、子どもが成人となるとき、与えられた名字をそのまま使い続けるも良し。または自分の名字を新設しても良しとする。これこそ自立であり、個性尊重だと思うのですが。

〇 結ばれて生まれる子には 両親と 違う名字を創姓しては?


[4]令和の米騒動

〇 昔から米騒動の相場は固い 誰かがためこむ 値をつり上げる
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 昨年から2倍にはね上がったお米の価格。令和の米騒動は大臣交替と備蓄米放出で徐々に落ち着いてきました。この騒動の理由がいろいろ取りざたされているけれど、どうもはっきりしない。
 しかし、江戸時代の昔から米が足りなくなると、業者がためこんで値を吊り上げるのは周知の事実。これは現代だってあり得る理由だと思います。

 しかし、今回もう一つ、広くて薄い(消費税のような)理由があるのでは、と推理しています。

 その前に質問。みなさん方は自宅にお米の備蓄(?)がありますか。
 たとえば、現在食べているお米の他に5キロひと袋のお米がある。現在の米を食べ尽くすと、当然保持していた5キロの封を切って食べ始める。同時にまた5キロのお米を買ってそれを備蓄する……。
 これって「いざ災害があったときのための家庭内備蓄」として推奨されています。
 とは言え、もしもこれを多くの世帯で実行したらどうでしょう……。

 2011年3月11日、東日本大震災当日。私は東京町田市に住んでいました。
 翌日スーパーで異変が起こっていると聞き、行って唖然呆然。
 棚からありとあらゆる食料品が消え失せ、レジは長蛇の列でした。
 私は(昔から2週間分の食料をためているので)何も買わずに帰りました(^_^;)。

 当時政府は「食料品が消えることはないからためなくて大丈夫」と繰り返し言っていた。
 でも、誰もその言葉を信じない。ひたすら生活防衛の備蓄に走った。

 令和の米騒動はスーパー、小売店からお米が消えることはなかった。
 しかし、一人一人がなくなることを予感して、もしくは値上げの前に、もう一袋備蓄したら、そりゃあ値段は上がるだろうと思ったことです。


[5]アメリカと日本は対等の関係か?

〇 アメリカと日本の同盟問うならば 本城出城 主君と家来
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 短く書くつもりだったのに、やっぱり「ぼくの悪い癖」(杉下右京)、長くなったので、この件は後日詳しく書きます(^_^;)。

 ただ、狂短歌の意味を少々。

 アメリカの花札大統領が「アメリカは日本を守っているのに、日本はアメリカを守ってくれない」と言って関税のこと、防衛費GDP5パーセント(国家予算だと毎年4分の1)など、とんでもない要求を突き付けています。これについてみなさん方も考えてみてください。
 私は日本の戦国時代にヒントを求めました。

 すなわち、日本とアメリカは家康と信長が同盟関係にあったような関係ではない。
 菅沼定盈(すがぬまさだみつ)と家康の関係なんだと。

「菅沼貞盈? 誰っ?」と多くの人はつぶやかれるのでは。
「ほら。野田城の城主ですよ」とつないでも、まだ「野田城?」かも。

 野田城と聞いて「ああ、家康対信玄か」とつぶやいたなら、かなりの歴史(戦国時代)通であり、大学文系受験生かもしれません。

 これだけをヒントとして私が言わんすることを推理してください(^_^;)。

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

後記:参院選直前、またも自民某氏の失言。「運よく能登地震があった」云々。
 住民票は居住地外では取得できない。それが居住地以外でも住民票の写しを取得できるようになった。その実例として取り上げた言葉です。

 これって前農水大臣の「私はコメを買わない。支援者がくれる。売るほどある」に似ている(と思いました)。「自分はがんばっている、尊敬されている」ことを自慢したい。支援者以外誰も誉めてくれない。だから、自画自賛のホンネがぽろりと漏れる。

 もっとも、未曾有を「みぞうゆう」と読んだ政治家も論外だけど、「輪島の北のタマなんとか」と言って珠洲市を「たま~市」と読もうとした……のは情けない。
 これは漢字や地理の勉強不足ではない。能登地震のニュースを見ていなかったことを明かしているから。さらに演説の前にネット確認さえしない傲慢さも露呈した。やれやれ。[未曾有・珠洲市、読めない人は検索を(^.^)]

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